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Microsoft、コンテナをサーバレスで実行する「Azure Container Apps」発表Microsoft Ignite 2021

» 2021年11月04日 11時02分 公開
[新野淳一ITmedia]

この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「マイクロソフト、コンテナをサーバレスで実行する「Azure Container Apps」発表。KEDAとDaprを採用。Ignite 2021」(2021年11月4日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。

 米Microsoftはコンテナをサーバレスで実行する新サービス「Azure Container Apps」を、オンラインイベント「Microsoft Ignite 2021」で発表しました

 Azure Container Appsは、コンテナとしてパッケージングされたアプリケーションを、何らかのイベントをトリガーにして実行します。アプリケーションは負荷に応じてスケールし、イベントがなくなればインスタンス数はゼロになる、いわゆるサーバレスな実行環境を実現するサービスです。

下記は「Introducing Azure Container Apps: a serverless container service for running modern apps at scale」からの引用です。

Azure Container Apps enables executing application code packaged in any container and is unopinionated about runtime or programming model. Applications can scale in response to HTTP requests, events (e.g. storage queue messages, Kafka topics, etc.), or simply run as always-on background jobs.

 Azure Container Appsは、任意のコンテナにパッケージされたアプリケーションコードの実行を実現します。ランタイムやプログラミングモデルには依存しません。

 アプリケーションは、HTTPリクエストやイベント(ストレージキューのメッセージ、Kafkaのトピックなど)に対応してスケールでき、あるいは常時バックグラウンドジョブとして実行することもできます。

 Microsoftは、Azure Container AppsのサービスがKubernetesと関連のオープンソースで構成されていることも説明しました。

Behind the scenes, every application runs on Azure Kubernetes Service, with Kubernetes Event Driven Autoscaling (KEDA), Distributed Application Runtime (Dapr), and Envoy deeply integrated in the hosting service.

 このサービスの舞台裏では、すべてのアプリケーションがAzure Kubernetes Service上で動作し、Kubernetes Event Driven Autoscaling(KEDA)、Distributed Application Runtime(Dapr)、Envoyが深く統合されています。

 参考:マイクロソフト、オープンソースの分散アプリケーションランタイム「Dapr 1.0」リリース。Kubernetes対応、サービス間メッセージング、ステート管理など提供

 コンテナをサーバレス環境で実行するサービスは、Microsoft Azureの競合クラウドでも提供されるようになってきました。MicrosoftはAzure Container Appsの差別化要因として、Kubernetes、KEDA、Dapr、Envoyとすべてオープンソースで構成されたオープンなサービスであることを訴求しようとしているのかもしれません。

 Azure Container Appsは、毎月最初の18万vCPU秒、36万GiB秒、200万件の要求までは無料で利用可能です。

 これを超えた場合、アプリケーションが使用する vCPU秒とGiB秒の数値に応じて秒単位で料金が発生します。

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