スーパーコンピュータに性能を競う世界ランキング「TOP500」が11月15日に発表され、理化学研究所と富士通が開発した「富岳」が、「TOP500」「HPCG」「HPL-AI」「Graph500」の4部門で4期連続の世界1位を獲得した。
富岳の演算速度は442.01PFLOPS(ペタフロップス)で前期と性能の変化はないが、TOP500ランキング2位の米IBM製「Summit」の約3倍に相当する。アプリケーション処理速度のランキングであるHPCG部門でのスコアは16.00PFLOPSで、2位に5倍以上の差をつけた。
AI処理性能を測るHPL-AI部門では、2位の約1.4倍に当たる2.004EFLOPS(エクサフロップス)のスコアと記録。ビッグデータ処理性能を測るGraph500部門でのスコアは10万2955GTEPS(ギガテップス)で、2位の中国「神威太湖之光」とは約4倍差だった。
理化学研究所計算科学研究センターの松岡聡センター長は「各部門で圧倒的な成績を収めるだけでなく、新型コロナウイルス対策に貢献するなど、成果を上げている」とコメント。富士通の新庄直樹理事は「富岳が多くの研究者の方々に利用されていくことで、科学技術の発展と安心・安全な社会の実現に貢献できることを期待している」という。
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