キヤノンが「EOS R5/R6」を発表したときは驚いた。初代「EOS R/RP」とは段違いの高性能で、カメラとしての完成度もさることながら、EOS R/RPで未搭載だったボディ内手ブレ補正を高い性能で実現し、イマイチだったAF回りもその賢さ、速度ともにぐんと上げてきて、これぞミラーレス一眼ってカメラだったのである。
そのキヤノンが開発した最上位ミラーレス機が「EOS R3」。
縦位置グリップ一体型でLAN端子もGPSも装備したハイエンド機でミラーレス一眼ならではの高性能が詰まってる。
これが実にサクサクと気持ちよく撮れるよいカメラなのである。高性能なだけじゃなくて、グリップしたときの安定感や剛性感、反応の良さなど上位機種ならではの良さが詰まってたのだ。
ファインダー部が前に飛び出ないなだらかな前面がカッコいいEOS R3であるが、まずは中身から。
目立つトピックは新開発の裏面照射型デュアルピクセルCMOSセンサーと視線入力AFだ。
まずはセンサーから。
画素数は2410万画素にとどまるが(ソニーのα1やニコンのZ 9に比べると画素数的には少なめ)、新開発の裏面照射型デュアルピクセルセンサーというのがポイント。キヤノンのデジタル一眼はずっと自社開発のセンサーを採用しており、今回、初の裏面照射型となったのだ。
裏面照射型にすることで読み出し速度が速くなって電子シャッターが実用的になり、高感度にも強くなる(はず)。
で、メカシャッター時は1/8000秒、電子シャッター時は1/64000秒(ただし、シャッタースピード優先とマニュアル露出時のみなのが残念)を実現したのである。
電子シャッター時の高速連写はブラックアウトフリーだし、シャッター幕による振動もないので実に気持ちよく撮れる。
電子シャッターで高速な被写体を撮影するときにおこるローリングシャッター歪みはかなり軽減された。今回はほとんど電子シャッターで撮ってみたが、わざと至近距離で超高速な被写体を狙わない限り気にならないレベル。
今後は電子シャッターが主、メカシャッターが従と逆転するだろうから、いつか各社の電子シャッター歪み対決とかしてみたい。
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