新国立劇場(東京都渋谷区)は11月22日、主催公演の動画を配信する「新国デジタルシアター」を開設した。公演をより多くの人に届けるため「当面は無料」とする。寄付は継続して受け付ける。
来年度以降に映像配信の収益化も検討するが、まずは公演を周知して集客につなげる考え。5月のバレエ公演「コッペリア」は緊急事態宣言の発令でやむを得ず無観客としたが、最大で約16万7000人が同時視聴し、その後のバレエ公演も集客は好調だったという。
担当者は「国立劇場として国民に広く舞台芸術を提供する使命があるが、全国公演の数には限界もある。デジタルシアター開設により、まずは新国立劇場の公演を多くの人に知ってもらいたい」と話す。
有料配信については「来年度(2022年4月以降)に行いたいと考えている。演目を含め検討中」。視聴料金は「2020年にバレエ公演のライブ配信を3000円、アーカイブは980円で提供した。この金額をベースに検討していく」としている。
現在、新国デジタルシアターではオペラ「カルメン」を配信している。26日からは同じくオペラ「Super Angels スーパーエンジェル」を配信予定。ただしこれらは開設前に決定していたもので、新国デジタルシアターとしての第1弾公演は12月24日から配信するオペラ「セビリアの理髪師」と演劇「消えていくなら朝」になる。
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