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メタバースを走るもう1つの方法 Zwiftは自転車がなくても自分の脚で走れるCloseBox(1/3 ページ)

» 2021年11月29日 17時00分 公開
[松尾公也ITmedia]

 この4月から「Zwift」でインドアバイクをやっていて、ずっと気になっていたことがある。仮想世界でランニングをやるというのはどういう気分なのだろうと。

 ニューヨーク、パリ、ロンドン、そしてネオ京を自転車で走っていると、必ず横にランナーがいる。自転車で走っている人たちは画面右にリストアップされているが、ランナーは名前はそこには表示されない。でも、近くに行くと名前が浮かび上がる。

photo Zwift内でサイクリングしていると、ランニングしている人を見かける

 ゲームの「NPC(Non-player Character)」みたいなものだろうか。彼らはどういう環境で仮想世界の中を走れているのだろうか。調べてみた。

 まずは、彼らランナーが走る世界に潜り込まなければならない。

 Zwiftはもともとサイクリング専用のトレーニングサービスとしてスタートした。Zwiftでサイクリングするには、多くの場合、ロードバイクとローラー台が必要。ゼロからそろえようとすれば、安くても10万円台半ばくらいの予算がいる。コンピュータやディスプレイは別だ。

 だが、Zwiftのもう1つのモード、ランニングであればもっと安く済む。トレッドミルと足に取り付けるセンサーを使えば、自分の脚でZwiftの仮想世界を走ることができるのだ。

 トレッドミルは施設にあるものを使えばよい。例えば筆者の最寄りの公共施設、練馬区上石神井体育館のトレーニング室は2時間200円、杉並区上井草スポーツセンターのトレーニングルームは1回500円で利用が可能だし、筆者が通っているスポーツジムは早朝利用専用コースが月額3300円で利用できる。

 近くにトレッドミルを備えたスポーツ施設がない場合には家庭用トレッドミルを購入して使う手もある。Zwiftで使えたという報告のある機種は3万円台からあるようだ。

 センサーについては、純正の「Zwift RunPod」が39.99ドルと最安なのだが出荷できるのは米国のみ。高機能な「Stryd」は3万2000円とちょっと高い。筆者はiPhoneで動かしたかったので、Bluetooth接続できる「Polar Stride Sensor」を購入。Amazon.co.jpで9702円だった。

 ランニングの場合は、サイクリングの10分の1以下のコストでZwiftの仮想世界を走れるというわけだ。

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