第3次AIブームが始まってしばらくたち、近年ではAIを使っているというだけでは目新しさもなくなってきた。そんな中、2021年は何かを作り出す“クリエイティブなAI”が幾つも登場し、研究者や企業だけでなく一般クリエイターでも使えるようになった年だった。
写真、小説、メロディー、歌声、プログラム……人間でもある程度の才能と努力が必要な創作をAIが当たり前のようにやるようになっている。本記事では2021年に登場した生成系AIを紹介する。
21年、最も注目を集めた生成系AIの一つが米NVIDIAの「GauGAN」だ。落書きや説明文を入力すると、写実的な画像を出力するシンプルなAIで、そのクオリティーとある種の芸術性に話題が集まった。
ベタ塗りの落書きがリアルな風景画になる「NVIDIA Canvas」の実力 “美術2”の記者でも絶景は描けるか
例えば「山の前にある川」と入力して画像を生成すると以下のような風景が出力された。美しい日本の田舎といった雰囲気だ。一方「ITmedia NEWSの記者」のようにAIが知らなそうなものをリクエストすると、芸術的な“何か”が生成されて趣深い。
米GitHubが6月に公開した「GitHub Copilot」は、関数名とコメントを入力すると自動でコーディングしてくれるAIプログラマーだ。
GitHubにAIプログラミング機能「Copilot」登場 関数名とコメントから中身を丸ごと自動補完
プログラマーはコードの合間にプログラムの説明やメモを「コメント」として残す。Copilotはそのコメントを読んでその通りにコーディングしてくれる相棒のような存在。「Co-pilot」は副操縦士という意味だ。
Python、JavaScript、TypeScript、Ruby、Goなどの言語に対応しており、コメントでの指示が適切ならまともなコードを生成できる。人間の“指示力”が問われるAIともいえるだろう。
なお、「AIが生成したコードに問題があった場合に誰が責任を取るか」「AIが生成したコードが著作権や特許権、ライセンスなどを侵害するものでないか」などは確認した上で自己責任で使う必要がある。
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