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iPhoneをすぐに使いこなす祖母とAirTagが必要になった祖父 実家のIT環境を見直した年末年始(1/2 ページ)

» 2022年01月12日 15時00分 公開
[山川晶之ITmedia]

 年が明けてコロナ第6波の足音が聞こえてくるようになったが、2020年は帰省しなかったものの、21年は実家に帰ったという人も多いだろう。その際に実家のスマホやIT周りの環境を見直す機会があったかもしれない。筆者も帰省した際に、祖母のスマホの乗り換えを手伝い、祖父の鍵に「AirTag」を取り付けたのでその辺りの話を紹介したい。

祖母のスマホをシニア向けモデルからiPhoneに

 御年82歳の祖母とは普段LINEで会話している。時には写真やスタンプを送ってくるぐらいスマホを使いこなしている。そんな祖母は、auから販売されていた京セラ製シニア向けスマホ「BASIO3」を使っていたが、「今のスマホ代が高い、安くiPhoneに乗り換えたいが何か手はないか」と相談され、帰省時に手伝うことになった。

 シニア向けスマホは文字通り、大きなUIにシンプルなアプリ構成で、高齢層でも使いやすくしたスマホである。祖母も一通りは使えており、分からないことがあればauショップで聞くことができたが、どうしても不満があったという。カメラの画質と「Androidユーザーが周りに誰もいない」という2点だ。

 前者は、趣味の絵葉書や花を撮影する際に、BASIO3だと満足のいく画質にならなかったという。もちろんBASIO3が全く画質を考慮していないわけではないと思うが、シニア向けゆえ、カメラ機能に注力しているかと言われれば限りはあるだろう。

 もう一つは、私の実家特有の話だが、筆者以外誰もAndroidユーザーがいないのである。近くに住んでいる母親、弟、叔母、めいなど親戚含め全員iPhoneユーザーで、ちょっと使い方が分からなくなっても、近くのauショップ以外に頼れる存在がいない。足腰も良くないため、auショップより家族を頼れたら話が早いケースも多かった。

 ちょうど、母親が昔使っていた128GBの「iPhone 7」が余っていることを思い出し、帰省時に祖母に渡すことにした。iOS 15にも対応してるし、「A10 Fusion」プロセッサは2019年発売の「iPod touch」で採用されており、製品寿命は当分期待できる。カメラもさすがに古さはあるがHDR機能もある。あと、実家が福岡のため、実店舗の「Apple福岡」にアクセスできる。地の利を生かしてバッテリーを交換し、ガラスフィルムを貼り、ストラップが付けられるケースに入れて渡した。

祖母に渡した「iPhone 7」

 ついでに回線もauからUQ mobileに移行した。祖母は電話をよく使うのでかけ放題オプションを付けていたのだが、「ピタットプラン」だと1GBでも月額5000円を超えてしまい、これに端末代が上乗せされている状態だった。祖母の家にはWi-Fiもないため、データ通信量は多いに越したことがない。UQ mobileだと3GBで月額1628円、60歳以上は月額770円で通話定額オプションが使える割引制度もあったためそれに乗っかった。すでにUQ mobileはKDDIに吸収されているため、MNPなどの手続きも不要でサクッと移行できたのは、時間が限られている帰省中にはありがたい。

UQ mobileは60歳以上のユーザーに月額770円で通話定額オプションを提供している

 BASIO3からiPhoneへのデータ移行はAppleの移行アプリを使ったが、何度試しても写真しか転送してくれなかったので、電話帳は手打ちして移した。LINEのトーク履歴もOSが違うので引き継げないが、そこは問題ないと了承を得た。LINEはOS間でトークが引き継ぎできない問題をそろそろ解決してほしいところだ。

「BASIO3」から「iPhone 7」へのデータ転送はApple純正の移行アプリを使用したが、スムーズには行かず

 今の所、iPhone 7にはカメラ含め満足しているようだ。使い方も改めて教えたが、ホーム画面はよく使う電話、電話帳、LINE、カメラ、写真、探す(理由は後述)のみを表示するようにしている。iOS 14から「App ライブラリ」が導入され、ホーム画面でアプリの非表示に対応したため、極力迷わないよう使わないアプリを隠すことができた。

祖母からのLINE

 最近は、MNPや新規契約などでiPhone SEや12 miniが特価になっているため、もう少し時間があれば「ワイモバイルで特価のiPhoneを契約」ということもできたのだろうが、帰省中にキャンペーンをやっている店舗を探しきれなかった。キャリアで契約したiPhoneであれば家族以外にショップにも駆け込めるので、祖母が新機種を切望するときは、次は新品かなとも思う。

 そもそも最初からiPhoneをチョイスすれば良かったのかもしれないが、auのシニア向けフィーチャーフォンを使っていた祖母が「スマホがほしい」と近くのショップに親戚と向かい、シニア向けスマホを提案されたようだ。ショップ側としてもサポートしやすいだろうし、シンプルに高齢者=シニア向けが最適と判断されて勧められたのかもしれないが、これが適切かは家族のIT環境も含めケースバイケースなのかな、とも思った次第だ。

 次の帰省時は、iCloudなどバックアップ体制を設定したいところだ。

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