Innovative Tech
写真内の物体を3Dモデルに変換するシステム、米Snapらの研究チームが開発
Innovative Tech:
このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
米南カリフォルニア大学(USC)と、写真共有アプリ「Snapchat」などを開発する米Snapの研究チームが開発した「NeROIC: Neural Object Capture and Rendering from Online Image Collection□」は、さまざまな時間や場所、照明条件で撮影した対象物のオンライン画像を入力すると、画像に写る対象物を抽出し3Dモデルに変換するアプローチだ。
この手法は、オンラインで公開している同一対象物が写る画像群を使い、その対象物の3Dモデルを高い忠実度で再構築するシステムを提案する。通常、オンライン上の画像は、照明やカメラの向きなど異なる条件で撮影しているため、単純にこれらを組み合わせても正確な再現は難しい。
開発したシステムは、対象物のジオメトリと周囲の照明を推定し、適切な照明条件で対象物の3Dモデルをレンダリングする。新しいビューを合成できるだけでなく、新しい環境と照明条件において、撮影した物体を再照明し、周囲と調和した合成が行える。
ネットワークは、ジオメトリネットワークとレンダリングネットワークの主要な2段階モジュールで構成する。1段階目では、疎な画像と対象物を定義する前景マスクを入力に、複数の異なる視点の画像群から新たな視点ビューを作り出す「NeRF」(Neural Radiance Field)でRadiance field(輝度の場)を計算し、対象物の表面の法線とジオメトリを推定する。
2段階目では、推定した法線とジオメトリを使い、対象物に対しての照明条件(球面調和係数として表現)と表面材料特性(Phongレンダリングモデルを使用)と高品質表面法線を推測する。
このシステムを評価するために、さまざまな環境下で撮影した画像や、オンラインリソースから収集した物体の画像など、複数の実環境物体データセットを作成した。このような困難な設定において、最先端の代替手法と比較した結果、このアプローチは代替手法を定性的にも定量的にも上回り、かつ同等の学習効率と推定効率を維持していることを示した。
Source and Image Credits: Kuang, Zhengfei, Kyle Olszewski, Menglei Chai, Zeng Huang, Panos Achlioptas, and Sergey Tulyakov. "NeROIC: Neural Rendering of Objects from Online Image Collections." arXiv preprint arXiv:2201.02533(2022).
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「iPhone Duo」発表 Apple初の折りたたみスマホ 36万4800円から
-
2
「菜の花がおかしい」――イラストレーター制作うたうマラソン大会ポスターに指摘相次ぐ 事務局がAI使用明かす【訂正あり】
-
3
iPhone 18シリーズ発表、今年はPro・Pro Maxのみ なんと“無印”なし 価格は21万9800円から【更新終了】
-
4
「ペンギンを返して」 Suica新キャラ候補3案公開でSNSに戸惑いの声 一般投票は8日から
-
5
くら寿司、10%割引の“適用漏れ”を謝罪 レシート持参で返金へ ちいかわコラボのお詫び施策
-
6
新型iPhone「高すぎ」「買えない」悲鳴……1台約22~57万円 「換算レート円安すぎ」の声も
-
7
幻の「ちいかわ」コラボ第3弾皿、捨てちゃうの? くら寿司に聞いてみた
-
8
藤井風のリサイタル、公式サイトがインターネット老人会すぎると話題 公民館のチラシみたいだけど東京ドーム開催
-
9
「iPhone 18」シリーズ徹底比較 「17」シリーズとの違いをチェック
-
10
「ペンギンを返して」→「3匹全部採用して」 批判殺到のSuica新キャラ、ファンアートが空気を変えた? SNSの声
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR