米国のミュージシャン(出身はカナダ)、ニール・ヤング氏は1月26日(現地時間)、Spotifyから自分の楽曲をすべて引き上げると発表した。所属レーベルのWarner Brothers傘下のReprise Recordsが同氏の要望を受け、全楽曲の引き上げに同意したという。
同氏は前日、Spotifyと独占契約している人気ポッドキャスターのジョー・ローガン氏が自身の番組で新型コロナのワクチンについて誤った情報を流していると批判していた(その公開書簡は削除されている)。
「Spotifyは最近、新型コロナに関する嘘によって大きな損害を与える力になっている」「誤った新型コロナ情報を聞いているリスナーのほとんどは24歳くらいだ」とヤング氏。「私は、音楽を愛する人々に命を脅かす誤情報を流すSpotifyをサポートし続けることができない」。
ローガン氏のPodcastについては、昨年12月31日、科学者、医療専門家、教授などのグループが「新型コロナのパンデミックを通じて、誤解を招くような誤った主張を繰り返し広め、科学と医学への不信感を引き起こした」として、Spotifyに対し、プラットフォーム上の誤情報を管理する明確なポリシーを至急作成するよう求める公開書簡を送った。本稿執筆現在この書簡には1300人以上が署名している。
ヤング氏は「Spotifyは、私の楽曲ストリーミングの60%を占めており、楽曲の引き上げはレーベルにとって大きな損失になる。それでもWarner Brothers Reprise Recordsは、私と共にSpotify上の新型コロナに関する誤情報が世界にもたらす脅威を認識してくれた」とレーベルに感謝を述べた。
同氏はファンに対し「私の60年分の楽曲を聴いてくれている人にとって良い話がある。残念ながらSpotifyの音質は最低だが、Amazon、Apple、Qobuzなど、他にも多数のサービスが私の楽曲をハイレゾで提供している」と他のサービスを使うよう呼び掛けた。
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