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徒歩の移動時間を調べるなら、GoogleマップよりもAppleの「マップ」を使うべし?明日から使えるITトリビア(1/2 ページ)

» 2022年01月28日 13時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 Googleマップで調べた目的地までの所要時間を信じて出発したら、大幅に遅刻してしまった──そんな経験のある人は多いのではないだろうか。

 Googleマップは移動時間の予測がかなりシビアで、特に徒歩はその傾向が強いといわれる。SNSでは、Googleマップの予想をストレートに信じて痛い目に遭った人の恨みつらみの声はよく目にするし、またFAQサイトには、基準となる速度を変更する方法がないかを問う投稿も多い。

 実際のところ、Googleマップにおける徒歩移動の基準速度はどのくらいに設定されているのだろうか。またこの基準速度を、個人ごとにカスタマイズする機能はあるのだろうか。

Googleマップでの徒歩での所要時間予測。実際に表示される値を見る限り、おおむね時速4.6〜4.7kmに設定されているようだ

業界の基準値「時速4.8km」は多くの人にとって「ちょっと速い」

 Googleマップで実際に検索する限り、徒歩移動の基準速度は、時速4.6〜4.7kmに設定されているようだ。もともと徒歩での移動速度は「分速80m=時速4.8km」が業界標準であり、物件情報サイトにおける「駅から徒歩○分」という表示も、この値が使われている。どうやらGoogleマップも、これに近い値を採用しているようだ。

不動産の表示に関する公正競争規約(出典:首都圏不動産公正取引協議会)より。「徒歩による所要時間は、道路距離80メートルにつき1分間を要するものとして算出した数値を表示すること」とされている

 この「時速4.8km」という基準速度は、多くの人にとって「ちょっと速い」と感じられるようで、冒頭のようなユーザーからの苦情につながっているのだが、この基準値を個別に変更する機能はGoogleマップにはない。Googleマップはナビアプリと違って他のユーザーと共有するケースも多く、人それぞれで基準値が違うと別の問題が発生することは容易に想像がつくので、仕方がないだろう。

 一方、個人向けのナビアプリなどでは、基準となる速度のカスタマイズに対応することが多い。例えば「MapFan」は、徒歩の速度は「標準 (4km/h)」を基準にスライダーで調整できるし、「Yahoo!路線情報」では乗換時の徒歩速度に「急いで」「少し急いで」「少しゆっくり」「ゆっくり」という4段階のオプションが用意されている。

MapFan」は、標準(4km/h)を基準に、3〜5km/hの範囲でスライダーで調整できる。ちなみに6kmを超えると「徒歩」ではなく「ジョギング」扱いになる
Yahoo!路線情報」。「急いで」「少し急いで」「少しゆっくり」「ゆっくり」という4段階のオプションが用意されている。具体的に時速何kmなのか表記はない
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