そうこうしてるうちに他社を含めミラーレス一眼が徐々に登場し始める。
最初は「マイクロフォーサーズ」陣営で2008年の「DMC-G1」、2009年の「OLYMPUS PEN」。2010年にはソニーの「NEX-3/5」と一眼レフに強くないメーカーからだった。
キヤノンが動いたのは2012年。「EOS M」の登場である。製品発表会にイメージキャラクターは新垣結衣さんだった。
ただ、初代EOS Mは一眼レフとかぶらないような、エントリー向けの小型軽量ミラーレス一眼で、後発組の割にはAFは遅いしレスポンスもいまひとつで高い評価はしづらかったのは否めない。
それでも代を重ねるにつれてぐいぐいレベルアップして完成度を上げてくるのがキヤノン。
デュアルピクセルCMOSセンサーを搭載してEVFを搭載して、ミラーレス一眼として十分イケるって完成度に達したのは2016年のEVFを搭載した「EOS M5」やその後に出た「EOS Kiss M」かなと思う。
特に2018年のEOS Kiss Mは小さくてデザインもよくて、Kissの名を冠したことから分かるように「本気でミラーレス一眼市場を取りに来たー」と思ったものである。
そんなEOS MシリーズのレンズマウントはEF-M。もちろんミラーレス専用なのでEFマウントとの互換性はなく、APS-Cサイズ専用なのだった。
やがてソニーの「α7」がフルサイズミラーレス一眼という市場を切り開き、一眼レフからミラーレス一眼へという流れがはっきりしてくる。
でもEOS MのEF-MマウントはAPS-Cサイズセンサー用なので径が小さい。
さてどうするかなという2018年、登場したのが「EOS R」だった。まったく新しいフルサイズセンサー用のRFマウントをひっさげての登場だ。
FDマウントからEFマウントになったときのような「これからはこっちです」的な潔さを感じさせる。
キヤノンといえば、初代機はイマイチでも一気にレベルアップして3代目4代目でジャンプアップするというイメージがあるけれども(個人の感想です)、EOS Rもそうだった。
初代のEOS Rは、写りは良かったけれども、AF性能も期待したほどではなかったし、ボディ内手ブレ補正も持たず、一眼レフを置き換えるぞってほどの勢いはなかったのである。
でも2020年の「ROS R5/R6」で驚きの展開を見せる。
これがすごかった。
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