東京電力管内の電気使用量が3月22日の午前10時台に4455万kWとなり、「でんき予報」では供給予測値(実際の供給量とは別)の101%に達した。午前11時には4498万kWとさらに増加した。送電を担当する東京電力パワーグリッドによると「現在は足りない分を揚水発電所の出力調整で対応している状況」という。
揚水発電所は水がなくなれば発電できない。同社は「このままのペースで水を消費していくと午後10時ごろになくなる」として、さらなる節電を呼びかけた。ただし他社からの融通や火力発電所の出力調整などで22日の寒さを乗り切る考えで「計画停電などは検討していない」としている。
16日に発生した福島県沖地震の影響で6基の火力発電所が停止している上、22日の東日本は気温が下がり暖房需要が高まった。天気が悪く太陽光発電の出力低下など悪条件が重なった。
経済産業省の資源エネルギー庁は21日、東京電力管内で22日は電力需給が極めて厳しくなるとして初の「需給ひっ迫警報」を発令した。この警報は電力供給の使用率ピーク時予備率が3%未満とぎりぎりになると予想される場合に発するもので、発出は今回が初めてだった。
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