さらに、この「テーブルストック」の「おいしさにこだわった保存食」シリーズ、食べてみると、普通に「おいしい」のだ。ナポリタンは正しく太麺で、やや甘めのケチャップベースのソースで、粉チーズを振って食べると、コンビニの冷凍物やチルド物と比べて遜色がないどころか、その麺の味わいにはきちんと小麦感があって、味わい深いものだったりする。あまりにも普通においしいものだから、ますます今までにあった製品のような錯覚を起こしてしまう。
見た目がアルミの袋に入っていることもあって、5年保存可能というのも当然のように思ってしまう。「いやいや缶詰めじゃないんだから」とは思うのだけど、当たり前のように提出されてしまうと「ああ、そうですか」と受け取ってしまうものなのだろう。
「もともと私は食品を扱う会社をやっていました。2011年3月11日の東北大震災の時に、気仙沼の小学校に炊き出しに伺ったのですが、そこで、温かくて美味しい鍋物などを食べてうれしそうに笑う人たちを見て、避難している時、気持ちが落ち込んでいる時こそおいしくて温かい食べ物が必要だと思ったんです。保存食の専門メーカーはいくつもありますが、そういうところが作るものとは違う、食品メーカーだからできる保存食を作りたいと考えたのがテーブルストックの始まりでした」と、テーブルストック代表の中村桂氏。その時点では特に何かアイデアがあったわけではなく、それでもとにかく、温かくておいしい保存食を作ろうと考えだけがあったのだそうだ。
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