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「初心者向け=低価格」にひそむワナ 新生活シーズンで失敗しないPC選びのコツ(1/3 ページ)

» 2022年04月08日 16時00分 公開
[西田宗千佳ITmedia]

 春の新生活シーズンは、PCが売れるタイミングでもある。一方、この時期には毎年必ず、PCの選び方についてSNSで議論が巻き起こる。

ECサイトなどでは、新生活用の特集コーナーを作ってPCを販売している

 PCを買う人にもいろいろな事情があると思う。目的があって、PCが欲しくてたまらない人には、こんな記事は不要だ。

 だがPC好きとしては少々残念なことではあるが、全ての人がPCを「自ら進んで買う」わけではなく、必要になって買う、という人の方が多いのは間違いない。そうすると、情報をたくさん集めることにも消極的になるし、値段的にも「安ければ安いほどありがたい」ところだろう。

 とはいえ、どんなPCを選んでも大丈夫なのか、というと、そうではないのもまた事実。低価格をウリにしたPCや安売り中古PCの中には、結果的に「安物買いの銭失い」になり、PCでの作業自体がイヤになってしまうものもある。

 やはりPC選びには鉄則が存在する。

WindowsかMacかは「周囲の環境」を見て決めよう

 最初に「OS選び」。

 WindowsかMacかは盛り上がるものだが、実のところ、機能よりも「事情」で決まる部分が大きい。

 大学や企業で使う場合には、まず「推奨のPCはどちらか」が重要だ。それぞれで必要なソフトやそのサポート環境はあるので、使う側の勝手でOSを選ぶと問題が出やすい。PCに詳しくないなら、「周囲の環境に合わせる」のがベストだ。

 そうすると、MacよりもWindowsが推奨されることが多いのが現状だろう。どちらでもいい、という場合なら、本当に好みで選んでいい。

 ただ、Macの場合、Windowsに比べ、本体の購入価格は高くなる傾向にある。また、性能面での評価も、Windowsとは異なる部分がある。インテル製CPUでなくAppleシリコンへと移行した、現在のMacの場合には特にそうだ。Appleシリコン移行後のMacは、動作速度やバッテリー動作時間、発熱の少なさ、動作音の小ささなど、ハードウェアとしての完成度が高い。

 とはいえ、それだけで選べるほど世の中はシンプルではない。Macを使うことが推奨されていない環境で使う場合には、自分で相応の努力をする覚悟が必要になる。

 実のところ、一般的なビジネスワークやグラフィックデザインなら、OSが違ってもたいした差はなく、苦労もほとんどないのだが、それでも、「周囲の環境がどちらを使っているのか」「どちらを推奨されているのか」を無視すべきではない。

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