サンリオは4月21日、NTT東日本と共同開発したコミュニケーションロボット「ハローキティロボット」を発表した。NTTグループのAI音声合成・音声認識技術「ロボコネクト」を活用。AIにキティちゃんの音声データを約2時間分学習させ、本物に近い声で会話できるようにした。接客や受付などでの活用を見込む。価格は5年間のリース契約の場合、月額7万5900円。8月18日に発売する。
専用の管理ソフトや「Microsoft PowerPoint」、NTT東のプログラミング教育ソフト「Sotaとはじめるプログラミング」などと連携し、動きや受け答えをカスタマイズできる機能を搭載。接客や受付だけでなく、プログラミング教育やプレゼンテーションなどでの活用も見込む。検温サービスとの連携も可能で、マスクの着用や体温測定を促すといった使い方もできるという。
初年度の販売目標は100台。売れ行きなどによっては、外見が異なるモデルの販売や、サンリオの別キャラクターの"ロボット化"、日本語以外の言語への対応も検討する。
サンリオの門本洋一郎執行役員によれば、ハローキティロボットはサンリオがNTT東に提案する形で実現した製品という。おもちゃやぬいぐるみに代わる新しいコミュニケーションの形としてロボット技術の活用を検討していたところ、ロボコネクトの存在を知り、NTT東に声をかけたとしている。
一方のNTT東は、ロボコネクトの利用層を広げる狙いもあって提案を受けたという。現在、NTT東が提供するロボコネクトを使ったロボットは、男の子向けデザインの「Sota」のみ。
NTT東の増澤俊也さん(ビジネス開発本部第三部門長)は、今後プログラミング教育が活発化することも見据え、女の子にもロボコネクトに馴染んでもらえるよう、キティちゃんのロボット化に協力したとしている。
「ロボコネクトが持つオリジナルの声を再現できるという特徴は、オリジナルの存在しないSotaではアピールが難しかった。一方、今回ハローキティと一緒に取り組むことで、初めてロボコネクトの実力を世の中に展開できるのではと考えている」(増澤さん)
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