電動キックボード開発者が“免許不要”のリスクを指摘 「後で大きなしっぺ返しが来る」
電動キックボードの車両区分について定める道路交通法改正案が4月19日に可決した。最高速度が時速20km以下の電動キックボードは16歳以上であれば免許不要で乗車できるようになったが、これについてSNS上ではさまざまな意見が飛び交った。中でも、ある電動キックボード開発者の投稿がTwitter上で話題となっている。
電動キックボード「SUNAMERI」などの開発を進める、フヂイ エンヂニアリング(三重県鈴鹿市)の社長である藤井充さんは、電動キックボードの試乗会に対するツイートに下記のようなリプライを投稿。22日午後1時時点で約8000RT、1.2万いいねを集めている。
「電動キックボードの開発者です。使い方によってはとても便利な道具ですが、小径タイヤ故に自転車やバイクよりも路面の影響を受け易く、現状の日本道路行政のままで免許不要(安全教育なし)で運用するのは非常に危険です。いろんな意味で危うい試みだと感じています」(原文ママ)
「立ち乗りモビリティは、自転車やバイクと比較して重心位置が高いので、急制動が苦手。特に中国製の車体は走行性能が低いのでより不安定で、その特性の理解や、操作の練習無しに公道を気軽に走らせるのは後で大きなしっぺ返しが来ると想像している」と続けた。
危険だから遠ざけるのではなく、いかに知って制御するか
藤井さんはその後、一人の開発者の意見として、noteの記事を投稿。電動キックボードの持つ交通上の危険性などを挙げて、安全講習の必要性を説明している。
主な危険性には以下の3つがあるという。制動性能や旋回性能がバイクより劣るため、「走行性能は自転車以上バイク未満」であること。小径タイヤであるため、「荒れた路面や段差は苦手」であること。立ち乗りで重心が高いことによる、「急激な姿勢変化に対して弱い傾向」を持つこと、これら3点を挙げた。
その上で、「これらは『知って、学び、訓練すること』で乗り越えることができる課題」と指摘。自身が過去に携わってきたという自動車レースを例に挙げて、危険だから遠ざけるのではなく、いかに知って制御するか考えたいとした。
具体的に必要な知識には、普通自動車免許を取得する際に学ぶ基本的な交通に関する知識と、上述に挙げた危険性など電動キックボードの特性の2点を提示。免許未取得者でも1日かけて学べば、問題なく公道を走ることができるとし、免許不要であっても安全講習の必要性を説いた。
「法案が可決してしまった以上は、2年以内に施行されて、無免許電動キックボードがちまたに出てくる未来に向けて備えなくてはいけない。私たちは、開発製造する者の責任として、試乗会+安全講習のイベントを行っていく」(藤井さん)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
2
グッスマ、顧客の2800人のカード番号全16桁+セキュリティコードなど流出か 下4桁は40万枚分
-
3
楽天カード、本人認証をワンタイムパスワードに統一 27年2月から順次
-
4
「PayPay連携の銀行から、お金全部盗られた」被害報告……原因と対策は? PayPayに聞いた
-
5
松屋の公式アプリとWebサイトが停止 不正アクセスを検知、モバイルオーダーや弁当予約も使えず
-
6
ベネフィット・ワンの委託先に不正アクセス セゾン会員向け優待サービスで約2.9万人分の個人情報漏えい
-
7
NEC、委託先の情報漏えいで謝罪 「セキュリティ事業を手掛ける企業として反省」
-
8
ANAの予約情報に不正アクセス、JALと同じ委託先経由で 個人情報をのぞき見た痕跡も
-
9
不正アクセスによる漏えい人数、半年余りでのべ2億6000万人に 日本人口の2倍超
-
10
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR