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コロナにかかったら、SMS通知が止まらなくなった話(2/3 ページ)

» 2022年04月28日 15時30分 公開
[岡田有花ITmedia]

止まらないSMS

 息子の感染後、筆者自身も感染したのだが、HER-SYSは入力しなかった。

 筆者が普段使っているメールアドレスは、既に息子に使用済み。コロナの熱や痛みに耐えながら、サブアドレスのどれを使うか考え、新しいパスワードを考案して登録する元気がまったくなかった。

 また、ワクチンの接種回数や既往歴などを考慮すると筆者の重症化リスクは低く、利用のメリットもなさそうに感じた(実際、保健所から電話連絡がなくHER-SYS入力のみを求められるのは、重症化リスクが低いと判断された人だ)。

 その結果、コロナにかかってから約3週間、「My HER-SYSに登録してください」というSMSが毎日、スマホに届き続けた。もはや“迷惑SMS”状態。これ、いつまで続くのかな……。

 今回、記事を書くために調べて初めて知ったのだが、My HER-SYSは、家族なら同じIDを共有できるらしい。厚労省のサイトにあるマニュアルにそう書かれていた。

画像 知らんかった

 息子の時と同じID、パスワードでログインし、家族である筆者の分も登録すれば、新たにパスワードを考え直して登録する必要はなかったようだ。そんな機能があるなんて、予想もつかなかった。病気の時に新しいサービスを使いこなすのは、なかなかハードルが高い……。

「COCOAに陽性登録してください」といわれても

 あと2つ、コロナに感染すると届くSMSがある。1つは「COCOA」への陽性登録を勧めるSMSと、「うちさぽ東京」を案内するSMSだ。

画像 COCOA(App Storeの紹介画像より)

 COCOAはご存じの方が多いかもしれない。厚生労働省が提供する「新型コロナウイルス接触確認アプリ」。陽性者と1m以内、15分以上の接触を続けたユーザーに通知を送るアプリだ。

 鳴り物入りで登場し、筆者も当初はインストールして利用していたが、初期に「通知が来ない」などの不具合が相次いだこともあり、アンインストールしてしまっていた。

 長男の陽性が分かった時、HER-SYS登録を求めるSMSとともに、「COCOAに陽性登録してください」というSMSも届いた。だが、届いた先のスマホは母親である筆者のもの。筆者の行動範囲と長男のものは別なので、筆者のスマホで陽性登録するわけにはいかない。

 その後、筆者も陽性になったが、もともとCOCOAを入れていなかったので、今から入れたところで発症前に接触していた人に通知が届くことはない。そもそもリモートワークでほとんど人に会わない生活。感染後は10日間、家から出られない。再インストールするメリットもよく分からず、陽性登録も行わなかった。

 そのせいで、息子・筆者の陽性判明時にそれぞれ、「COCOAに陽性登録してください」というメールが3日間、毎日来た。1日1回、2人分で合計6通。特に息子の登録は明らかに不要だと分かっていても、メッセージを無視することにちょっと罪悪感を覚えた。

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