経済産業省は5月9日、実際の企業のAI実装を疑似経験学習できるAI教材「AI Quest データ付き教材」を、企業や教育機関向けに提供すると発表した。不良カ所の自動検出や工数予測など、企業のAI活用でニーズの高い工程をテーマにした教材から、実践的に学べるのが特徴だ。
プログラミングやAIによるモデル構築にとどまらず、実際の企業のAI実装を疑似経験学習できるのが特徴。昨年度も提供していた教材に加え、AI導入テーマの選定、プロジェクトマネジメント、システム実装について学べる補助教材を新たに作成し、合計11テーマの教材を提供する。
公開されたサンプル教材は、「AIコンサルタントの真鍋」が、「ABC基板」の不良カ所検出をAI化するストーリー。ABC基板は、1988年設立で従業員100人、社長の宇都宮忠雄が株式の50%を保有しており、売上高・営業利益率ともに低下傾向……など細かく設定されている。
現場からのヒアリング内容も詳細に設定されている。例えば、社長の「検品コストはできればゼロにしたい」、品質管理責任者の「不良品を100%出さないという保証ができなければ機械化したくはない」など相反する意見も含まれており、実践的な内容になっている。
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