　ソニーセミコンダクタソリューションズは6月15日、スマートフォンに搭載されたセンサーの深度情報と開発用ライブラリの組み合わせにより、没入間のあるアプリ開発を容易にするソフトウェア開発キット（SDK）「ToF（Time of Flight）AR」を、開発者向けに公開した。手や指の動きまでスムーズに描写できるのが特徴。没入感のあるアプリ開発を、Unity上で行える。

ニュースリリースの動画より

　ソニーグループR＆Dセンターと共同開発した独自のAI処理技術を採用。スマートフォンやタブレットに搭載されたToFセンサー・Lidarセンサーの深度情報と開発用ライブラリを組み合わせ、モバイルARアプリを簡単に開発できる。

　ハンドジェスチャー機能、身体の動きを認識してなめらかに描写する機能、3Dデータを作成するモデリング機能、深度情報を元に周りの環境を構築するメッシュ処理機能などを実現するアプリ開発が可能だ。

　ハンドジェスチャーの場合、関節の認識により正確なジェスチャートラッキングでアバターコントロールが可能。途中で指が隠れても、ハンドサインや空中描画を行えるという。

　ARを活用したモバイルゲームをはじめ、服や靴のサイズやデザインが自分と合うか確認できるバーチャル試着、部屋を計測して寸法に合った家具を選べるバーチャルレイアウト、空間に描いたイラストや文字を周りの空間と一体化させ、他の人にシェアする新感覚コミュニケーションなど、さまざまな用途での活用が期待できるとしている。

バーチャルシンデレラプロジェクト公式サイトより

　このSDKは、ソニー・ミュージックエンタテインメントと中国bilibili動画が共同で運営する「バーチャルシンデレラプロジェクト」の配信番組などで活用される予定だ。

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