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お使いの家電製品、10年以上前のでは? 最新式ならこれだけ節電できるデジタル防災を始めよう(2/3 ページ)

» 2022年06月30日 10時46分 公開
[戸津弘貴ITmedia]

家電の買い替えや引っ越しも視野に、エネルギー総量を考える

 エネルギーコスト削減にはまず省エネ化が有効だ。筆者の例で言うと、かつて一人暮らしの時は2階建て木造アパートの2階の2DKに住んでいた。入居時で築15年ほど、旧式のエアコンが付いていたが、毎月の電気代は1万円超え、6月〜9月では2万円オーバーの月もあるほどだった。

 現在は、鉄筋コンクリートの低層マンションの3LDKに引っ越しているが、何回か経験している夏場においても電気代が1万を超える月はない。特にエアコンを我慢しているということはないが、それでも電気代がかかっていないのは家電製品の年式が新しいと言う要因もあると思う。

 このように、住環境や家電製品の年式によって電気代などのエネルギーコストがぐっと変わってくる。

 ちなみに、経済産業省資源エネルギー庁の調査による家電の電気使用量ランキングは、

  • 1位:冷蔵庫
  • 2位:照明器具
  • 3位:テレビ
  • 4位:エアコン

となっており、意外にもエアコンは4位にとどまっている。照明器具が2位につけているなど意外に思う面もあるかもしれない。

 一般的に10年前の製品と比べてどれだけ省エネになっているかというと、冷蔵庫で約40〜50%、テレビでおよそ40%、エアコンでは17%ほど省エネになっているという。照明器具に関しては、蛍光灯や白熱灯からLEDに切り替えることで80%以上の省エネ効果が得られると言う。

photo 省エネ型機器の現状

 冷蔵庫など常に動き続けている家電に関しては、買い替えによる省エネ効果が出やすいのだろう。

 冷蔵庫の中身を詰め込みすぎていると冷却効果が悪く、必要な物を探すのに時間がかかって(扉を開けている時間が長くなって)再冷却のために電力がかかる。適切なサイズを選び、庫内を整理して扉の開け閉めを最小限にするなど電力消費しない使い方を工夫しよう。

 TVなども大画面化することで消費電力も増大するので適切なサイズを選ぶ、視聴していないときには消す、画面に溜まった埃などを掃除して明るさを抑えるなどを心がけたい。

 照明に関しても、メインの照明はLEDを使用することで大幅な省エネになる。連載初回で紹介したような人感センサー付きLEDライトを使うなどすると、常夜灯として点灯し続ける照明よりもはるかに省エネになる上に、災害時の非常灯としても使えるので、エコな上に防災の役に立つ。まさに防災スタイルに沿ったものといえるだろう。

 そのほかに、カーテンや断熱フィルムを使ったり、二重サッシの物件を選ぶ、持ち家ならば窓の断熱性を高める改装をすることで省エネ効果を高めることも可能だろう。エアコンや空気清浄機、除湿機などはフィルターの手入れをこまめにする、使用前にフィルター掃除をするだけでも省エネに貢献する。

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