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メロトロンアプリ「Manetron」、ついにAndroid対応へ 開発環境は? レイテンシー問題は?古代サンプラーがアプリになるまで(1/3 ページ)

» 2022年07月05日 19時46分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

 アナログのサンプラー、古代のサンプラーなどと表現される「メロトロン」という不思議な魅力を放つ鍵盤楽器があります。メロトロンを「マネ」したiOSアプリ「マネトロン」の開発者である山崎潤一郎がメロトロン愛を炸裂させます。その行く末は……。


Flutterで開発するThe Manetron

 3代目となる、メロトロンアプリである「マネトロン」の開発は、ゆっくりとではあるが進んでいる。初代が「Manetron」、そして2代目が「Super Manetron」ときて、3代目の名称をどうするか悩んだ。まず考えたのが「シン・マネトロン」。ただ、流行に乗じると、この先が心配だ。たとえば、3〜5年後に「古くさい名前。そういえば以前、シン〜って流行ってたよね」と言われそうで怖い。

 それならばと、スーパーを超えるマネトロンなので「Supere_xtreme_marvelous_gorgeous Manetron」などというスペシャル感満載の名称も思いついたが、「なんだか名前負けしてね」とか言われるのも悔しい。そもそも長ったらしい。そして、悩みに悩み抜いた末の結論は「The Manetron」だった。初代の名称に定冠詞を付けただけというシンプルな名称だが、2009年の初代登場から13年、ここらで原点回帰というか、初心忘るべからずというか…。

 The Manetronは、機能的には先代と大きな違いはない。だが、今回は、Androidにも対応するべく鋭意開発を進めている。今回のアプリは、共同開発しているプログラマーのbismark氏のアドバイスもあり「Flutter」というGoogleが開発したアプリ用のフレームワークを導入する。Flutterは、Androidはもちろん、iOS、Web、Windows、macOSといった環境にマルチに対応している。The Manetronでは、まず、iPad版を先行リリースし、その後、iPhoneやAndroidに対応させる予定でいる。

photo Android、iOS、Web、Windows、macOSとマルチプラットフォーム対応を誇るFlutterのサイト

 とりあえず現状は以下の動画にもあるように、サンプリングした音を出し、リバーブを含め各種エフェクトが効くところまでは進行している。

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