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FIFA、ワールドカップでIMU内蔵ボール採用の半自動オフサイド判定システム導入

» 2022年07月06日 15時13分 公開
[ITmedia]

 国際サッカー連盟(FIFA)は7月1日(中央ヨーロッパ時間)、11月21日からカタールで開催予定の「FIFA ワールドカップ カタール 2022」で、審判によるオフサイド判定を助けるAI搭載カメラシステムを導入すると発表した。

 fifa 0 IMUセンサー内蔵公式ボール(画像:FIFA)

 この半自動システムは、1秒間に500回フィールド上の位置を発信する慣性計測ユニット(IMU)センサー内蔵ボールと、スタジアムの天井に取り付けられた12台のトラッキングカメラで構成される。このカメラは機械学習でプレーヤーの体の複数のポイントの動きも追跡する。

 fifa 1 カメラがプレーヤーの体のポイントの動きを追跡(画像:FIFA)

 システムはボールと選手の動きのデータを組み合わせ、プレーヤーがオフサイドオフェンスを犯すと、自動アラートを生成する。アラートはVAR(ビデオアシスタントレフェリー)チームに送られ、これをチームが検証して審判に報告する。

 FIFAによると、このプロセスは数秒以内に行われるという。このシステムで生成されたデータは自動アニメーションの作成にも使われ、スタジアムの大画面やテレビ放送で判定結果をアニメーションで表示する。

 fifa 2 (画像:FIFA)

 FIFAは2018年のロシアでのワールドカップからVARを正式導入している。

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