非常食は、長い期間、賞味期限があるので先述のように保管中に賞味期限が切れたまま忘れてしまうこともある。非常用に備蓄しておき、賞味期限が過ぎたら入れ替えて食べていくのが本来の運用だが、数年おきに非常食が押し出されてきても持て余してしまうこともあるだろう。
スーパーやコンビニで売られているレトルト食品は、温めればすぐ食べられるものが多く、保存も1年上の賞味期限があるので買い置き(ローリングストック)に適している。普段から食べ慣れているので非常時でも「いつもと変わらない普段の食事」がとれるのが良い点だ。
同じメーカーの同じメニューでも、非常食(長期保存可能)と、日常の商品(一般的な保存期間)では、製法や味付けに違いがあるという。味付けに関しては好みもあるが、保存食のほうが味付けは濃い目になる傾向で、使用する素材も経年変化しにくいものに変更されている場合があるという。
防災に対する意識や姿勢、それぞれの環境にもよるが、災害の状況が毎年変わる(想定される被害状況などが変化する)ような場合には、マイタイムラインの更新も頻繁にする必要があり、その度に備える内容も変わる可能性があるとすると、定期的に(毎年、夏、冬に適した内容にするなど)備えを更新する場合には、ローリングストックの方が適しているかもしれない。
子育てや介護が忙しく、正直防災とかやってられないという人もいるかもしれない。それでも最低限備えるには、日々の食料備蓄を兼ねてのローリングストックにするのか、長期保存可能な非常食を備えて当面はそれでよしとするのか、マイタイムライン、各家庭での判断によるところもあるだろう。
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