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3000回も充電できるポータブル電源、EcoFlow「DELTA 2」の使い勝手は? キャンプ場で試す(1/3 ページ)

» 2022年08月30日 14時05分 公開
[今藤弘一ITmedia]

 EcoFlow Technology Japanが発売した3000サイクルの充電が可能なポータブル電源「DELTA 2」。約50分で80%、約80分で満充電という急速充電にも対応している。この製品を借りる機会があったのでキャンプ場で試用した。

DELTA 2(左)とエクストラバッテリー(右)

 今回はDELTA 2に加えて、DELTA 2と同じ大きさの「DELTA 2専用エクストラバッテリー」(以下、エクストラバッテリー)も同社から送られてきたので、合わせて使ってみる。DELTA 2だけだと1024Whだが、同容量のエクストラバッテリーを追加することで倍の2048Whとなる。DELTA 2の価格は公式オンラインショップで14万3000円。エクストラバッテリーは11万円だ。

 DELTA 2のサイズは211(幅)×400(高さ)×281(奥行き)mmとコンパクト。キャンプの時に車に積むとしても、ラゲージスペースはもちろん座席の下に置いてもそれほど邪魔にならない。重さは約12kg。このクラスのバッテリーとしては軽い方だが、それでもかなりの重量があるので取り扱いには気をつけたい。

 DELTA 2に用意されている出力端子は以下の通り。

端子 内容
AC出力×6 純正弦波、合計1500W、100V(50/60Hz切り替え)
USB Type-A×2 5V 2.4A、各ポート最大12W
USB Type-A急速充電×2 5V 2.4A、9V 2A、12V 1.5A、各ポート最大18W
USB Type-C×2 5/9/12/15/20V 5A、各ポート最大100W
シガーソケット出力 12.6V 10A、最大126W
DC5521出力×2 12.6V 3A

 これを見るだけでも、かなりの出力形式に対応していることが分かる。USB Type-C出力も最大100Wに対応するので、ノートPCを持っていってDELTA 2から電源を供給することも可能だ。

 AC出力が純正弦波というのも重要だ。なぜなら疑似正弦波や矩形波のAC出力を利用すると、純正弦波での利用を前提に作られている家電製品にとって故障の原因ともなるからだ。

 表にある通り、AC出力は合計1500Wの出力に対応しているが、これよりも多く電力を消費するデバイスを接続したときには「X-Boost機能」が働き、最大1900Wまで出力できるようになる。

DELTA 2正面。電源ボタンとインジケーターの他、USB Type-AとUSB Type-Cポート、シガーソケット出力が並ぶ
背面には6基のAC出力コンセントのほか、上部には充電用のコネクターが用意されている

 DELTA 2のバッテリーにはリン酸鉄リチウムイオンが使われており、充電できる回数を示す「サイクル寿命」が3000回となっている。これは1日1回充電しても約10年間使用できる回数なので、長く使えるバッテリーであることが分かる。それだけでなく、充電を開始してから容量80%となるまで50分しかかからない。急ぎの用にも役に立つ。

 DELTA 2はこのほか、AC電源に接続して利用できる「パススルー」機能が搭載されている。これにより外部電源が落ちたとしても30ミリ秒以内でDELTA 2のバッテリーに切り替わるため、家電製品などの簡易UPS(無停電電源装置)としても利用できる。

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