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“AIが連想する”単語を当てる? 関連性が高いほど高得点 テトリス風の「単語消しゲーム」をプレイした遊んで学べる「Experiments with Google」(第18回)(1/2 ページ)

» 2022年09月03日 09時30分 公開
[佐藤信彦ITmedia]

 「Experiments with Google」は、Googleが人工知能(AI)や拡張現実(AR)といった最新技術の可能性を示すために、実験的な応用例を紹介するショーケースだ。膨大なコンテンツを公開しており、その多くはスマートフォンやPCで試せる。

 この連載では、多種多様な応用例の中から興味深いものをピックアップ。実際に遊んだ体験レポートを通して、裏側にあるテクノロジーや、技術の活用方法とその目的を解説する。

 読者の皆さんも、ぜひ自分の手で試しながらその仕組みを学んでもらえたらうれしい。きっと、最新技術の魅力に気付くはずだ。

テトリス風のブロック消しゲーム「Semantris」

 連載18回目の今回は、英単語の書かれたブロックを消していくゲーム「Semantris」を取り上げる。

 Semantrisという名前は、言語における単語の持つ意味や概念を示す「semantic」(語義の)と、上から落ちて来るブロックを消していく昔懐かしいゲーム「Tetris」(テトリス)を組み合わせたもの。Tetris風の英単語ゲームなので、こう名付けられたのだろう。

 テトリスでブロックを消すには、さまざまな形のブロックをうまく組み合わせて、隙間ができないように積み上げていく。これに対しSemantrisでは、ブロックに書かれた単語を読み、その単語と関連性の高い別の単語を入力することでブロックを消せる。つまりパズル力(パズルりょく)と英語の語彙力が試されるわけだ。

 関連性が高いかどうかは、AIが判定する。高得点を獲得するには、“AIの考える”関連性の高い単語を入力する必要がある。

photo パズル力と英語の語彙力の両方が試される(出典:Google)

 Semantrisでプレイできるゲームは2種類ある。時間制限がなくじっくり取り組める「Blocks」と、素早く正解し続けないとタイムアップしてしまう「Arcade」だ。

 どちらもWebアプリなので、Webブラウザでアクセスすれば遊べる。ただしスマートフォンだと画面が小さくて見にくく、単語を素早く入力できないので、難易度が高くなるかもしれない。開発チームも、大きな画面と物理キーボードのあるPCのようなデバイスでのプレイを勧めている。

photo (左)ゲームは「Arcade」「Blocks」の2種類。(右)スマホではプレイしにくい

まずは時間制限のない「Blocks」で練習

 まず、時間に追われないBlocksをプレイしよう。スタートすると、上から色付きブロックが落ちてきて積み重なる。この状態でプレイヤーがやることは、いずれかのブロックに書いてある単語と関連性の高い、別の単語を入力することだ。時間制限はないので慌てなくていい。なお既にブロックに書いてある単語は入力できない。

photo 単語が書いてあるカラフルなブロックが積み重なっていく
photophoto (左)既にブロックに書いてある「rain」は入力できない。(右)「cloud」は入力できた

 入力した単語をAIが解析して、近い意味の単語が書いてあるブロックを自動で選択する。すると、そのブロックと隣接する同色のブロックがまとめて消えて得点になる。つまり同じ色のブロックが固まっているところを見つけて単語を入力すれば、高得点を狙える。また2色、3色といった複数の色で塗られたブロックを的中できると、該当する色のブロックをまとめて消せるので大量得点につながる。

photo (左)緑のブロックを一気に消す。(中、右)緑と赤のブロックを的中させて大量得点につなげた

 ブロックをうまく消せずに積み上がっていき、天井に達してしまうとゲームオーバーになる。このルールはテトリスと同じだ。長くゲームを続けて高い得点を得るには、ブロックの山が高くならないように狙うブロックを決めよう。

photo ブロックが上まで積み上がってゲームオーバーになってしまう
最初はチュートリアルを読みながらプレイした
2度目の挑戦。右側の山を崩せなかった
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