実際に装着して街に出てみたが、まだ人に存在を知られるワケにはいかないモデルということもあって、非常にビビッてしまった。何しろ目立つのだ。明らかに既存のApple Watchとは違うアピアランスは、当分の間注目されるに違いない。
あらためて、Apple Watch Ultraと従来のApple Watchを交互に装着してみると、平らで大きなディスプレイ、さらにその周囲を囲うチタンのフレーム、ゴツゴツしたデジタルクラウンとボタン周りなど、かなりワイルドなオーラを発揮している。これまでの、とにかくソフィスティケイト一辺倒だった、スマートなApple Watchと違う。個性を主張しているのだ。
エッジ部分が溶けたアメのように滑らかな曲面になったディスプレイを見慣れたわれわれにとって、平らなディスプレイは新鮮。細かく見ると、外側にチタンの縁があり、0.5mmぐらいの隙間がみえる。おそらく、外縁に衝撃を受けてチタンが変形した時に、そのストレスを吸収するためだと思われる。さらに1.5mmぐらいの黒縁があり、ディスプレイに続く。410×502ピクセルのディスプレイは広大で、情報量は多くなっているし文字も見やすい。
Ultra専用のウォッチフェイスである「ウェイファインダー」の情報量は非常に豊富だし、ワークアウトアプリを使っても初めて6行分の情報を表示することができるようになった。
また、逆に従来あった「インフォグラフ」などの文字盤は、文字が大きくなって見やすくなった。Series 8の45mmケースにインフォグラフを表示して、コーナーのコンプリケーションに海外の時刻を表示すると、筆者だと老眼でとても見にくかったのだが、Apple Watch Ultraだと楽々見える。Apple Watch Ultraは(かなしいかな)老眼にも優しいのである。
特に地図アプリでは広い範囲を見ることができるし、写真なども大きく見える。メール、メッセージなどでも多くの文章を表示できるので、従来のApple Watchとはかなり使い勝手が違う。
特筆すべきは、watchOS 9から搭載された日本語キーボードの使い勝手だ。Apple Watch Ultraほど大きなディスプレイだとかなり打ちやすい。もちろん、長文を打つのは難しいので、音声認識が中心になるが、日本語キーボードが使えると、音声認識では入力できない固有名詞などを修正できるので、Apple Watchでの文字入力が一気に実用的になる。
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