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「Tesla Model 3」で犬連れ旅行にチャレンジ 北軽井沢へ1泊旅走るガジェット「Tesla」に乗ってます(1/3 ページ)

» 2022年10月06日 16時30分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

 「iPhoneにタイヤをつけたようなクルマ」と表現されるTesla。この連載では、デジタルガジェットとして、そしてときには、ファミリーカーとしての視点で、この未来からやってきたクルマをレポートします。


 今回は、夫婦と犬連れによる1泊旅行記をお届けします。旅程は、横浜の自宅から、草津温泉観光、群馬県吾妻郡の犬連れOKのペンションでの宿泊、軽井沢観光からの帰宅という流れです。実は、6月から保護犬を飼いはじめました。Model 3を利用しての犬連れ旅行は初めての経験です。

9月に入り幾分涼しくなったので、グラスルーフのサンシェードを外したのだが、この日は真夏のような照りつける太陽で室内温はぐんぐん上昇

 EV乗りの旅でまず考えなければならないのが充電です。宿泊予定のペンションには、普通充電の設備がありません。従って、以前この連載でもお届けした信州や岡山の旅のように「夜寝ている間に満充電」という理想のエネルギー補充は無理です。

 しかし、Googleマップによると全工程の走行距離は420km程度です。高低差の少ない関越自動車道が距離の多くを占めるルートなので、いつも通りの80〜90km巡航であれば、無充電で帰宅できる自信はあります。一般道では山坂道もありますが、行程全体でみると、登って降りるわけですから回生効果が期待でき、街乗りに近い電費感覚で乗り切ることができそうです。

 とはいうものの、今回は無充電ではなく、往路の高崎スーパーチャージャーと復路に観光で立ち寄った軽井沢の時間貸しパーキングで普通充電を行いました。無充電旅に挑戦しないで、途中で充電を行った経緯は後述します。

スマホと自動で連動するナビのルート設定

 さあ、旅立ちです。といっても、クルマに乗る前からModel 3の操作は始まります。まず、テスラナビにスマホから目的地を送信します。iPhoneのGoogleマップアプリで目的地を検索し、「共有」からテスラアプリを選択し送信すればOKです。Model 3が次にスリープから復帰した時点でスクリーンにはルートが表示されています。

 場合によってはGoogleカレンダーと連動させることでアプリからの「共有」の手間すら省くことも可能です。Model 3のスクリーンには専用の「カレンダー」アプリがインストールされており、iPhoneと連携します。Googleカレンダーに予定を書き込んでおけば、クルマに乗り込むとカレンダーが表示され、ナビボタンをタップするだけでルート案内が始まります。

 こういうデータ連携による小ワザの積み重ねが、Teslaのユーザー体験を良質なものへと引き上げていることを実感します。

クルマに乗り込むとGoogleカレンダー連動で、直近の予定が表示されるので、「場所」を設定しておけば、リスト内の▲ボタンをタップするだけでルート案内が始まる。

 草津温泉を目指します。ただ、我が愛犬、クルマの長距離旅は初めての経験なので、途中2〜3度の休憩を挟む計画をたてました。最初は、ドッグランが整備された高坂サービスエリアに立ち寄り、次に、高崎スーパーチャージャーを目指すことにします。

 無充電旅に挑戦しないで、高崎スーパーチャージャーに立ち寄るのは「ついでに充電しよう」という感覚です。最大の目的は、道の駅玉村宿での休憩です。この道の駅のパーキングの一角にスーパーチャージャーが設置されています。ならば充電なしで素通りする手はありません。

 このあたりは、スマホの充電と同じで、出掛ける際にバッテリー残量がある程度確保されていたとしても、安心感を得るために直前まで充電ケーブルにつないでおく場合があると思います。休憩場所に充電環境があるなら「Model 3をケーブルにつないでおこう」という感覚です。

のどかな田園風景に囲まれた高崎スーパーチャージャー。6器の充電器が設置されている。ここが満車になることはあるのだろうか

 道の駅への立ち寄りはクルマ旅の楽しみの1つなので、スーパーチャージャーが設置された道の駅というのは、ありがたい存在です。

 ただ、道の駅の構内に設置されているとはいえ、お店やトイレの施設から距離があるのには驚きました。広大な駐車場の最東端、施設から200メートル近く離れたところにスーパーチャージャーはあります。

 この日は好天に恵まれ、暑いのなんの。愛犬を灼熱のアスファルトの上を歩かせるわけにはいかないので、ドッグバギーに乗せて移動です。エアコンをガンガン効かせてアイドリングしている休憩中の大型トラックの群れを横目で見ながら、とぼとぼと施設まで歩きます。

スーパーチャージャーから道の駅の施設までは約200メートル。愛犬をバギーにのせて広い駐車場を歩く

 この道の駅には第2の目的もありました。それは、最寄りの高崎玉村スマートインターチェンジ(IC)が高速道路の「一時退出(賢い料金)」の実験対象になっているからです。一時退出を一度経験してみたかったわけです。

 この仕組みを利用すると、高速道路を一時退出し、再進入しても、新たに初乗り料金が加算されることはありません。といっても、今回は、200円程度の差額なのでその恩恵は最小限ですが…。再進入後の利用距離が長いほどその恩恵を最大化できる制度です。

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