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お絵かきAI、育児で活躍 “無限塗り絵”に4歳も夢中

» 2022年11月24日 15時10分 公開
[岡田有花ITmedia]

 「Midjourney」「Stable Diffusion」など、テキスト(呪文)を入力するだけで、イメージに合った美しい絵を出力してくれるお絵かきAIが、にわかに盛り上がっている。

 描き込まれた絵画調の作品や、アニメ風のイラストなどに注目が行きがちだが、他にもさまざまな可能性が広がっている。例えば、子供用の塗り絵を無限に生成する、などだ。

 「Midjourney」や、その派生版「niji・journey」で、さまざまな作品を作っているブロガーのkobeniさんは、これらを使って線画の"塗り絵”をたくさん作り、記者の娘(4歳)にプレゼントしてくれた。

 娘は、プリンセスの塗り絵に「かわいい」と大興奮。色鉛筆を手にとり、夢中で塗っていった。

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 kobeniさんによると、塗り絵を作るための"呪文”は、「線画」「色なし」「子供用の塗り絵」「白背景」「白地に黒のはっきりとした線」「細かい書き込み」 「--ar(縦横比率) 5:7」など。これに、描きたい素材(例えば、「リボンのついたロココドレスのちびかわいいお姫さま」など)を足し、微調整しながら仕上げていくという。

「無限塗り絵」の可能性 保育園や学童でも?

 塗り絵好きな子どもがいる家庭では、「子どもが好きな塗り絵をどう用意するか」がしばしば課題になる。

 塗り絵の本を購入しても、すぐに塗りきってしまったり、気に入らないものは塗らなかったりして、塗れる余地がすぐになくなってしまう。仕方ないのでまた購入し、すぐに使い切る……と、無限ループになりがちだ。

 「キャラクター名 塗り絵」でネット検索し、フリー素材の塗り絵を探して印刷したりもするのだが、フリー素材だとかわいいものが少なく、好みのタイプの絵がなかなか見つからなかったり、中には権利が怪しいものがあったりして、「これを使っていいんだろうか?」と迷ったりもする。

 その点、お絵かきAIなら、子どもが好きなタイプの塗り絵素材を無限に生成でき、塗り絵のレベル(絵の細かさ)も、子どもの年齢に合わせて調整できる。完全オリジナルの画像を生成すれば、権利関係を心配する必要もない。

 Midjourneyの有料版なら、出力した画像の商用利用もOKだ。例えば、保育園や学童など、子どもに合わせてさまざまな塗り絵を用意する必要がある施設でも、便利に使えるかもしれない。

画像 kobeniさんが生成した塗り絵の一部

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