米Twitterは12月15日(現地時間)、The New York Timesのライアン・マック氏を含む複数の著名なジャーナリストのアカウントを凍結した。いずれのジャーナリストも前日、Twitterのイーロン・マスクCEOの自家用ジェットの位置情報をツイートするbotアカウント「@ElonJet」の凍結に関する記事あるいはマスク氏の経営を批判する記事を書いている。
マック氏の他、米CNNのドニー・オサリバン記者、米Washington Postのドルー・ハーウェル記者、米Mashableのマット・ビンダー記者、米Interceptのマイカ・リー記者、フリージャーナリストのアーロン・ルパー記者などだ。
ルパー氏はSubstackへの投稿で、Twitterで凍結されたElonJetのFacebook上のアカウントへのリンクをツイートしたことが問題だったのかもしれないが、Twitterからは凍結の理由の説明は受けていないと語った。そうだとしても、それがどのポリシーに違反したのか分からないとしている。
ElonJetアカウントの凍結後、Twitterはプライバシーに関するポリシーを更新し(日本語版はまだ)、「Twitterで直接共有された情報、または旅行ルートのサードパーティURLへのリンク、実際の物理的な場所、または個人の場所を明らかにするその他の識別情報を含む、この情報が公開されているかどうかに関係なく、ライブの場所情報」のツイートをポリシー違反とする条項を追加した。
つまり、ElonJetアカウントは、マスク氏の「ライブの場所情報」をツイートしたとして凍結されたということになる。
ルパー氏の場合は直接ライブの場所情報をツイートしたわけではないが、ライブの場所情報を提供するWebサイトへのリンクをツイートしたことが問題だったのだろうか。
マスク氏は14日、息子を乗せてロサンゼルスをドライブ中、“狂ったストーカー”に追跡されて行くてをブロックされたとしてそのストーカーと車のナンバーがはっきり見える動画をツイートした。ルパー氏はこの動画について、同意なしに誰かの映像を投稿するのはTwitterのポリシー違反にならないのかと指摘していた。
ジャーナリストのアカウント凍結についてツイートで尋ねられたマスク氏は「ジャーナリストにもすべてのユーザー同様にドキシングルールが適用される」と答えた。ドキシングとは、他人の個人情報をネット上にさらすという意味のスラングだ。
さらに、「彼らは、私の正確なリアルタイムの位置、つまり暗殺座標を投稿することで、(明らかに)Twitterの利用規約に違反した」ともツイート。
その後、凍結されたアカウントを復活させてほしいという要求が多かったせいかどうかは不明だが、マスク氏は「ドキシングしたアカウントは7日間だけ停止する」とツイートし、その後「私のリアルタイムの位置情報をドキシングしたアカウントの凍結解除はいつすればいいか?」という投票をツイートした。
この投票で「いますぐ解除」の票が伸びる中、数十分後には選択肢を「今すぐ」と「7日後」に減らした再投票をツイートした。
本稿執筆現在、「いますぐ」復旧すべしが55.9%で優勢だ。
かつて「民の声は神の声」として投票結果に基づいてドナルド・トランプ前大統領のアカウント凍結を解除したマスク氏。今回も投票結果に従うだろうか。
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