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“攻め”の25万円切り、パナから新型フルサイズミラーレス2機種 冷却ファン・6K30p・初の像面位相差AF

» 2023年01月05日 16時30分 公開
[山川晶之ITmedia]

 パナソニックは1月5日、新型フルサイズミラーレスカメラ「DC-S5M2」「DC-S5M2X」を発表した。「LUMIX S5」の後継モデルで、動画機能を強化。6K撮影や冷却ファンの内蔵、LUMIX初の像面位相差AFなどに対応する。また、S5M2XはS5M2をベースに動画機能をより強化したモデルとなる。

 S5M2は、新開発の2420万画素CMOSセンサー(デュアルネイティブISOに対応)を採用。映像エンジン「ヴィーナスエンジン」は、ライカと共同開発した「L2 Technology」を搭載し、動画だけでなく静止画のクオリティも向上させている。連写性能はメカニカルで毎秒7コマ、電子で毎秒30コマ。連写用のバッファメモリはS5の4倍に増えた。また、9600万画素の画像を生成するハイレゾショットや、自分好みの色表現を撮影データに反映できる「リアルタイムLUT」に対応している。

 これまでコントラストAFを貫いてきた同社だが、今回初めて像面位相差AFを搭載。779点の測距点で、被写体の追随性能を向上させている。ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正を協調動作させる「Dual I.S. 2」は新たに「アクティブ I.S.」を搭載し、動画の歩き撮りなどでもジンバルなしでスムーズな撮影を実現する。

 動画性能は他の同クラスのフルサイズ機と比べて抜きん出ている。最大6K30p 4:2:0 10bit記録に対応。Cinema 4Kは、4:2:2 10bit記録が可能。14+ストップのダイナミックレンジを収録できるV-Logにも対応する。また、ボディの厚みを抑え、耐環境性を維持しながら放熱用のファンを内蔵しており、Cinema 4K 4:2:2 10bitは無制限での記録を実現。別途ソフトウェアキーが必要だが、外部レコーダーと組み合わせて動画RAWの記録にも対応する。

モードダイヤルの奥に見えるのが放熱用ファン用のスリット
動画RAW出力に対応

 S5M2Xは、S5M2をベースとしているが外装をほぼブラックに統一。ボディの反射を極力抑えるよう、LUMIXのロゴは墨入れされており、各種ボタンの表記はグレーに、メッキ調の各種ダイヤルは光沢感を薄めている。また、S5M2ではオプションの動画RAW出力に加え、Apple ProRes 422HQでの外部SSD記録、All-Intraでの内部収録などに対応。スマホと組み合わせることで手軽にライブ配信できるIPストリーミングもS5M2Xのみの機能だ。

左がS5M2、右がS5M2X。ボタン類の表記は白からグレーになっており、モードダイヤルなどの光沢感がS5M2Xでは消えている

 フルマグネシウムボディは防塵防滴仕様。368万ドットのEVFに、184万ドット3インチのバリアングルモニターを搭載。インタフェースは、UHS-IIに対応したデュアルSDカードスロット、USB 3.2 Gen 2に対応したType-Cポート、HDMIポート(Aタイプ)、外部マイク端子、ヘッドフォン端子を内蔵。Type-CはUSB PDによる給電にも対応する。HDMIポートは、S5ではmicroタイプだったがS5II/S5IIXはフルサイズに置き換えられており、端子の耐久性が向上している。重さは740g。

 店頭予想価格は、S5M2ボディ単体で24万8000円前後。S5M2Xは27万4000円前後。最近のミラーレスの価格帯からするとリーズナブルな設定となっている。また、2モデルとも別途レンズキットを用意する。S5M2は2月16日より、S5M2Xは6月下旬での発売を予定している。なお、旧モデルのS5も併売し、より手軽にフルサイズ機に移行したいユーザーに訴求していく。

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