消費者庁は2月1日、LIXILなどの浄水カートリッジの模倣品が大手ECサイトなどで販売されているとして注意喚起を行った。LIXILは消費者が正規品を確実に購入できるよう4月から直販サイトに販路を限定する。
消費者庁によるとここ数年、Amazon.co.jpや楽天市場、Yahoo!ショッピングといった大手ECサイトをはじめ、フリマサイト、オークションサイトなどで模倣品が流通しているという。これらは正規品の型番や「LIXIL」と表記した商品画像を掲載するなど正規品を装っており、模倣品と気づかずに購入する人も多いとみている。
模倣品の流通が発覚したのは、購入した消費者がパッケージの箱にカタカナの大文字と小文字が混在しているなど不審な記述を見つけ、消費生活センターに相談したこと。消費者庁は模倣品の特徴を公開。海外から送られてくるケースなども模倣品の可能性が高いとしている。
現時点で健康被害は確認されていないが、「浄水器から出る水の味に違和感を覚えた」「青い色の水が出てきた」などの事例が報告されている。消費者庁は「浄水カートリッジの模倣品にはメーカーで安全性が確認されていない原材料が使用されており、今後どのような問題が生じるか不明」としている。
事態を受け、LIXILは4月1日から浄水カートリッジの販売を自社オンラインショップに限定すると発表した。同社は消費者への注意喚起に加え、ECサイトへの削除要請、税関への非正規品の輸入差し止め申し立てなどを行ってきたが、「いずれの対策によっても模倣品の流入を完全に防ぐことは困難」。販路を限定することが最善策と判断したという。
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