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リアルの街並みを“グリグリ”見渡せる「Googleマップ」新機能、東京でも提供開始

» 2023年02月09日 01時30分 公開
[山川晶之ITmedia]

 米Googleは2月8日(現地時間)、自社イベント「Live from Paris」において、Googleマップの新機能を発表。アプリの中に実際の街並みを3Dで再現し、さまざまな角度から自由に場所/建物を調べることができる「イマーシブビュー」を、東京の他含む5カ所で提供を開始した。

検索した場所を3D空間で“グリグリ”して見渡したり、その場所の天気予報を3D上の建物に反映しながら調べることができる。太陽が落ちる際の影の付き方まで確認できてしまう

 イマーシブビューにより、検索した建物などを上空から全体的に眺めたり、入口の場所などを3Dで確認したりできる。その場所の交通状況、場所の混雑状況などを重ねて表示できる他、「タイムスライダー」を使って時間帯ごとの天気模様などもチェック可能だ。さらに、レストランの検索でも活用でき、店内の様子を3Dで確認することで事前に雰囲気を知ることができる。

近くのレストランを探す場合、街並みをジャンプしながらレストランが入っている建物を表示する。さらに中の様子も調べられるので、事前に店の雰囲気を確認できる

 同機能は2022年5月の同社イベント「Google I/O」で発表されたもので、数十億枚のストリートビュー画像と航空写真を組み合わせることで、3D空間上に実際の街並みを再現する。3D化はAI技術「NeRF」(Neural Radiance Fields)を使い、通常の写真から生成しており、照明、素材のテクスチャ、背景にあるものなど、場所のさまざまなコンテキストを正確に再現できるという。

ロック解除しなくてもナビの進行方向を表示可能に

 また、スマートフォンのカメラを使って「セカイカメラ」のような検索・ARナビゲーションを実現する「ライブビュー」の対象エリアに、バルセロナ、ダブリン、マドリードを追加予定(東京はすでにローンチ済み)。室内をARでナビしてくれる「インドアライブビュー」も、東京を始めバルセロナ、ベルリン、フランクフルト、ロンドン、マドリード、メルボルン、パリなど12の地域において、1000を超える空港、駅、ショッピングセンターで利用できるようになるという。



 その他、到着予定時刻や次に曲がる場所など、ナビの情報をロック画面で表示できるようになる。これにより、スマートフォンのロックを解除せずに、移動経路などを確認できるようになるという。同機能は数カ月以内にAndroidとiOS向けに提供予定。iOS 16.1のライブアクティビティとも互換性があるという。

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