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JASRACとGoogleが連携強化 YouTubeの「Content ID」本格活用へ

» 2023年02月13日 19時10分 公開
[ITmedia]

 Googleと日本音楽著作権協会(JASRAC)は2月10日、YouTube上でのJASRAC管理楽曲の利用について、新たな許諾契約を締結したと発表した。音楽クリエーター、音楽出版社など権利者へのより正確な分配を図るため、YouTubeの「Content ID」を本格的に活用するとしている。

JASRACとGoogleがパートナーシップ強化

 両者は2008年にパートナーシップを締結。2023年現在、7500万を超えるJASRAC管理楽曲がYouTubeで利用可能になっている。Content IDは、YouTubeの自動コンテンツ識別システムで、ユーザーが投稿した動画がJASRAC管理楽曲と照合されると著作者に利用が通知される。

 投稿者にはJASRACから「著作権の申し立て」が届くが、これは投稿者に著作権侵害を主張するものではなく、広告がない動画も含め広告を表示することで、その収益の一部を著作物使用料として、JASRAC経由で音楽クリエーター、音楽出版社などへの権利者に分配するものだという。

 また、これまで収益化されていた動画においても、YouTubeパートナープログラムに参加している動画クリエーターは引き続き収益化が可能としているが、その条件に変更が生じる場合があるとしている。

「著作権の申し立て」という通知が投稿者に届くものの、削除や非公開にする必要はないという

 Googleによると、今回の締結はContent IDを本格的に活用して検知精度を上げるためのもで、分配などの取り組み自体はこれまでと変わらないとしている。

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