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Microsoft、任天堂とNVIDIAとの「コール オブ デューティ」契約を発表 Activision Blizzard買収を巡るEU公聴会直前に

» 2023年02月22日 09時04分 公開
[ITmedia]

 米Microsoftの副会長兼プレジデントのブラッド・スミス氏は2月20日(現地時間)、任天堂と人気ゲーム「コール オブ デューティ」に関する新たな契約を締結したとツイートで発表した。

 Xboxでのリリースと同時に任天堂のユーザーにも同ゲームを提供するという10年間の拘束力のある契約としている。具体的な端末名(Nintendo Switchなど)は明示していない。


 「コール オブ デューティ」シリーズは、Microsoftが昨年1月に買収すると発表した米Activision Blizzardの人気ゲームシリーズ。

 Microsoftは21日には公式ブログで、米NVIDIAと「コール オブ デューティ」を含むXbox PCのゲームタイトルを、NVIDIAのクラウドゲームサービス「GeForce NOW」に10年間提供する契約を結んだことも発表した。

 任天堂とNVIDIAとのそれぞれの契約については、スミス氏が昨年2月に予告していたものだ。この予告では、買収完了後、ソニーのプレイステーションでも引き続き「コール オブ デューティ」をプレイできるようにすると約束したとも述べた。

 スミス氏もMicrosoftの公式ブログも、ソニーとの関連については触れていないが、スミス氏はこれらの契約は「より多くのプラットフォームでより多くのプレイヤーにActivisionのタイトルを提供するというわれわれの取り組みの一部にすぎない」とツイートした。

 同氏は21日、ブリュッセルで開催した記者会見で、「ソニーとはまだ合意できていないが、合意したいと思っている」と語り、ソニーに提示しようとしている契約書だとする文書を封筒から取り出してみせた。

 if sony ソニーとも契約したいと契約書を取り出すスミス氏

 スミス氏はこの会見で、EU圏でのゲーム市場シェアは、プレイステーションが80%を占めていることも説明した。

 sony share Xboxのシェアは20%にすぎないと強調するスミス氏

 MicrosoftによるActivision Blizzard買収をめぐっては、米、EU、日本などの規制当局が懸念を表明している。

 Reutersによると、スミス氏を含むMicrosoftの数人の幹部が21日、EUの反トラスト規制当局の非公開の公聴会に出席するという。この公聴会にはソニーのプレイステーション担当幹部のジム・ライアン氏、NVIDIA、Google、Valve、EA、European Games Developer Federationの代表者も出席するという。

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