後部座席のドアを開けて車内に乗り込むと、まず気になるのはディスプレイの多さです。ガイダンスを表示するため、ヘッドレストの裏と運転席の横に合計3台設置されていています。早速、ドアを閉じるように、そしてシートベルトを付けてください、との案内が音声ガイダンスと共に表示されました。
いよいよスタートです。ドライバーがいれば、後部座席の様子を伺って準備ができたのを確認後運転を始めるところですが、これはロボタクシーです。乗客自らがディスプレイのスタートボタンをタッチをするようになっていました。恐る恐るタッチしてみると音声ガイドが流れ、車両がスムーズに動き始めました。待ちに待った「Let’s Cruise!」の瞬間です。
初めてのロボタクシーなので、不安と緊張でドキドキになると想像していたのですが違っていました。信号待ちも右左折も問題なくこなしていきますし、途中停車していた大型の工事車両も上手に追い越していきます。至って自然な運転で、ドライバーがいないことを忘れそうになったくらいです。人が運転する時のクセみたいなものがなく、乗りごごちはむしろ快適だと感じました。
信号待ちをしていた時のことです。真横に停車した一般車のドライバーがこちらに向かって突然叫び始めました。夜間ということもあり絡まれるのではないかと一瞬不安に思ったのですが、よく聞いてみると「セルフドライビングカー楽しんでるかい?」と大声で言ってます。親指を立てて「いいね」のジェスチャーをしながら「最高だよ!」と返答すると、「素晴らしい!!!」と大喜びしてくれました。なんともサンフランシスコらしいノリの良い反応で、ロボタクシーに乗るのが楽しくなりました。こうした街だからこそイノベーションが生まれるのかもしれません。
走行時の様子を撮影していたら、あっという間に目的に到着し降車となりました。
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