さて、このようにOliveに登録すると、ほぼ即時にカード番号が発行される。このカード番号がまた面白くて、実はクレジットカードとデビットカード、プリペイドカードですべて共通の番号となっている。どの支払い方法が使われるかは、決済時にアプリでどの決済方法を指定していたかによる。
そうなると、ちょっとした疑問もわく。例えば「電気代はクレジットカードで支払いたいが、スーパーの買物はデビットカードで支払いたい。いつ電気代が決済されるかは分からないけど、Oliveの設定はどうしたらいいのか?」といった具合だ。
三井住友カードによると、毎月継続的に支払いが発生するリカーリング型の支払いの場合、Oliveの設定によらず自動的にクレジットカード払いになるという。ただし未成年だったり審査が通らなかったりしてクレジットモードがない場合はデビットでの支払いとなる。
また、ガソリンスタンドのようにデビットでは決済できない場合が多い場所では、事前にクレジットモードに切り替える必要があるという。さらに「iD」で支払うと、モードに関係なく一律デビットモードになるのも注意が必要だ。
よく考えられた仕組みだと思う一方、かなり複雑だという印象も持つ。技術的にはすごいのだが、果たして1枚のカードでデビットとクレジットを使い分けたいというユーザーがどれだけいるのかというと疑問だ。どうせOliveの利用にはスマホが必須なので、それぞれが別カード、別番号でも、スマホに登録さえしてしまえば、使い勝手は同じようなものだとも感じる。
複数の機能を1枚のプラスチックカードに集約したフレキシブルペイは、どちらかというと三井住友フィナンシャルグループが、1つにまとまる象徴としての機能のようにも思うのだ。
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