多数のIT系新興企業と取引のあった米銀行大手のSilicon Valley Bank(SVB)が3月10日(現地時間)、経営破綻した。米連邦議会が設立した独立機関、連邦預金保険公社(FDIC)が発表した。
米カリフォルニア州金融保護イノベーション局がFDICを管財人に指定し、閉鎖した。FDICは被保険者を保護するため、預金保険サンタクララ銀行を設立。保険付き預金については13日朝までに完全にアクセス可能になる見込みだ。
SVBが2月に米証券取引委員会(SEC)に提出した文書(PDF)によると、預金の約90%が無保険だ。
FDICは、無保険預金者には少額の証明書は発行されるが、全額払い戻しされる保証はないと説明している。
SVBは1983年創業の、カリフォルニア州サンタクララに拠点を持つ商業銀行。2022年末時点の預金総額は約1754億ドルで、米国で16番目の規模だった。
Roku、Roblox、Vimeo、Etsyなども多額を預金している。Etsyは10日、顧客に対し、SVBの破綻により支払いが遅延するとメールで通知したと報じられた。
米Bloombergによると、FDICは11日、SVBのオークションを開始した。買い手がいなかった場合、連邦政府は無保険預金についても保護することを検討しているという。
【UPDATE】米財務省、FRB、FDICは12日、SVBのすべての預金者を完全に保護すると発表した。
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