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「雑収入と雑所得って違うんですか?」 本業記者、副業ボカロPが初の確定申告に挑戦してみた(1/3 ページ)

» 2023年03月14日 16時30分 公開
[谷井将人ITmedia]

 筆者は記者の傍ら、“ボカロP”をやっている。2022年はありがたいことに仕事をいただくことが何度かあり、人生で初めて確定申告をすることになった。ただ、確定申告のことなんて何も知らない。用語があまり分かってないだけでなく、そもそも稼ぐ予定がなかったから帳簿もつけていない。

 ──というわけで、初めての確定申告をfreeeの専門家・高木悟さんに手伝ってもらうことにした。高木さんは同社のプロダクトマネージャーであり、公認会計士・税理士の資格も持つプロだ。

photo 左から高木悟さん、豊田尚人さん(プロダクトマネージャー)、浅井良子さん(プロダクトデザイナー)

 取材日は3月13日。締め切り(15日)目前だが対応してもらえた。

ニコ動収益、講演料、制作……副業ボカロPの活動

 筆者がボカロPとしてやっていることは主に、ニコニコ動画に音楽動画や解説動画をUPすること。活動歴は6年程度で、これまでは案件などもなく、そもそも活動で稼ごうというつもりもなかった。名が知れているわけでもない。ニコニコ動画の月額利用料を取り返す程度の収益だった。

 ニコニコ動画には「クリエイター奨励プログラム」という収益化方法がある。YouTubeで広告収入を得るには、チャンネル登録者数や総再生時間などを積み上げないといけないが、ニコニコ動画には条件がないため収益化は簡単だ。

photo 奨励金は毎月報告される

 22年は動画投稿の他に案件をいくつかこなした。案件といっても作曲依頼ではなく、イベント用の音源制作や講演、ソフトウェア開発のお手伝いなど、少し特殊な内容かもしれない。

 それぞれで何円稼いだかは言えないが、確定申告が必要なだけの所得になった。これだけで生活することはできないが、そもそも稼ぐつもりもない趣味の活動でそれだけのものを得られるなら十分すぎるくらいだろう。

 なお、筆者は個人事業主ではなく、インボイス登録もしていない。

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