いよいよ確定申告だ。今回はクラウド型会計ソフト「freee会計」を使って作業する。日々の取引を記録できる他、確定申告書類の作成にも対応している。
今までの人生では本業以外で稼ぐことが全くなかったため、基礎知識からして何もない。納税のためにするのは知っているが、具体的な処理方法は知らなかった。
取りあえず「確定申告 やり方」で検索して帳簿を付けておけとの解説を見つけた。そもそも稼ぐ予定がなかったため帳簿を付けておらず、このときの焦りようといったらなかった。
ひとまず、税務署の「確定申告電話相談センター」に電話をかけ、副業で20万円以上の所得があったこと、帳簿を付けていなかったことを説明。指示を仰いだ。入金履歴などから確認するよう言われたので通帳を見ながら洗い出す。
次は収支情報の入力の時間だ。freeeから「入力までは前準備としてやっておいていただけると〜〜」と言われたため、とにかく通帳を見て収支を登録した。経費がなかったため収入がほぼそのまま所得になった。
事前にfreeeのアカウントとオンラインバンキングサービスを連携させておけば、この作業はわざわざやらなくてもいいという。23年は連携させておくことにした。
と、ここでミスが発覚した。事前準備としてこれまでの収入をfreee会計に登録していたのだが、二重計上が発覚したのだ。
筆者は「収支を登録しろって書いてあるし登録するか」と思って作業をした。「勘定科目は売り上げの雑収入かな」とどんどん入力してfreeeの高木さんに見せた。
「これ事業所得にしちゃってますね」(高木さん)
「えっ……?」(筆者)
本来記入するべきは雑所得だったが間違えて事業所得の中の雑収入として記入していた。雑所得や事業所得は「所得区分」の名前だ。事業所得は農業やサービス業などの事業で得た所得のこと。他にも不動産所得や給与所得などがある。雑所得はどこにも属さない所得のことをいう。
雑収入は所得区分ではなく勘定科目の一つ。例えば、木材の加工販売をしている事業者が、加工の過程で出たおがくずを売却した場合の収入は雑収入に入る。
「雑所得を申告すればいいのですが、この記入方法だと同じ額を事業所得としても計上してしまっているので所得が倍ということになっちゃいますね。消しましょう。入力は『確定申告機能』上だけでいいです」(高木さん)
筆者は個人事業主ではなく、規模もぎりぎり確定申告が必要になった程度。今回筆者が書くべきは雑所得だった。結構頑張ったんだけどな……。
「勘定科目は売り上げの雑収入かな」などと考えている時点で雑所得を入力していないのは明確だったわけだ。説明はちゃんと読もう。慣れている人はこれを1人で済ませられるのだ。尊敬する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR