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ChatGPTと就職面接の練習をしたら? 柔軟な対応力を鍛えて“お祈り”を回避できるかもAIに相談だ!(2/2 ページ)

» 2023年03月24日 15時30分 公開
[谷井将人ITmedia]
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ChatGPT こんにちは、面接にお越しいただきありがとうございます。まずはじめに、あなたの名前と簡単な自己紹介をお願いします。

角野 角野学生です。架空大学経済学部出身です。

ChatGPT こんにちは、角野さん。架空大学経済学部出身とのことですね。それでは、なぜ当社で働きたいと思ったのか教えてください。

角野 御社は大規模言語モデル業界のトップランナーです。私は大学で経済学を学んできましたが、近年のAIの進歩に驚き、AIに関する講義を自主的に受講しました。個人的にも大規模言語モデルに限らずさまざまなAIを実際に触ることで、技術の面白さ、倫理的課題、活用方法について考えてきました。経済学の知識とAIに関する知識を、業界のトップを行く御社で活用したいと思い応募させていただきました。

ChatGPT 素晴らしいですね。経済学のバックグラウンドを持ちながら、AIへの関心を持って学んでこられたとのこと。確かに、AI技術と経済学の組み合わせは、今後のビジネス展開や戦略的な意思決定に大きな影響を与えることでしょう。では、角野さんがこれまで学んできた経済学やAIに関する知識を生かして、当社にどのような価値を提供できると考えていますか?

角野 営業活動をする上で、業界の市場動向を把握することは重要です。これまで、AI業界のニュースをキャッチアップしてきた経験と経済学の知識を活用すれば、クライアントにとって価値ある提案ができるのではないかと思っております。また、市場の理解があれば、営業先とコミュニケーションを取る中での信頼構築もスムーズにできると考えています。

ChatGPT 確かに、業界の市場動向を把握し、それを元にクライアントへの提案や信頼構築を行うことは非常に重要です。角野さんの経済学の知識とAI業界への関心が、当社の営業活動に大きな強みとなるでしょう。

 次に、これまでに経験したチームでのプロジェクトや困難な状況での対処について、具体的なエピソードをお聞かせください。どのようにして問題を解決しましたか?

角野 AI開発に携わった経験はないのですが、所属している情報処理サークルではゲーム開発の進行管理役として活動してきました。チームにはプログラマーやデザイナー、サウンド、シナリオなどさまざまなメンバーがおり、メンバー間の調整には苦労しました。始めた当初は、現実的な制作スケジュールの策定が難しく、締め切りに無理やり間に合わせることになってしまっていました。しかし最近では、各メンバーと綿密にコミュニケーションをとることで、現実的にかかる工数や作業時間を把握した上でスケジュールを組めるようになりました。また遅延を想定して計画を立てたため、余裕を持った制作を実現できました。

ChatGPT チーム内でのコミュニケーションが重要だということがよくわかるエピソードですね。様々な役割のメンバーがいる中での調整やスケジュール管理は、プロジェクトの成功に大きく寄与します。角野さんのコミュニケーション能力や柔軟な対応力は、当社でのチームプロジェクトにも大いに役立つでしょう。

 最後に、今後のキャリアにおいて成し遂げたい目標は何ですか?また、その目標に向けてどのように努力していくつもりですか?

角野 将来的には、自分の知見を生かして「この人に相談すれば間違いない」と思ってもらえるような、多くの人に信頼される営業になりたいと思っています。エバンジェリストという言い方もできるかもしれません。そのためには、今後も高い情報感度で市場全体、またクライアントの状況を深く理解する経験を積むこと、相手が本当に望むものを見極める力を養うことが必要だと考えています。

ChatGPT 素晴らしい目標ですね。確かに、信頼される営業やエバンジェリストになることは、クライアントとの強力な関係を築き、長期的な成功につながります。角野さんが市場やクライアントの理解を深め、相手のニーズを見極める力を養っていくことで、その目標に近づくことができるでしょう。

 それでは、今日の面接はこれで終了とさせていただきます。角野さん、本日はお越しいただきありがとうございました。面接の結果については、後日ご連絡させていただきます。どうぞお気をつけてお帰りください。

優しすぎるかも? 辛口振り返りをリクエスト

 ChatGPTは結構優しい面接官なのだろうか。圧力は感じず、冷静で、ところどころほめてくれる。この面接練習は何回でも続けられることがメリットで、自分で考えた想定質問に自分で想定回答を作るよりは実践的に鍛えられるのではないだろうか。

 一方、少し優しすぎる気もする。試しに「これまでのやりとりを踏まえて、面接官としての評価を述べてください。評価は辛口で、改善点を明確に示してください」とリクエストしてみた。

ChatGPT 角野さんはAI業界への関心や経済学のバックグラウンドを持っており、市場動向を把握し、クライアントに対して価値ある提案ができる可能性があります。また、情報処理サークルでの経験から、チームプロジェクトでのコミュニケーション能力や調整力が期待できます。

 ただし、以下の改善点も考慮する必要があります。

  • AI開発に関する具体的な経験がないこと:当社での業務遂行に関して、AI開発に関する知識や技術が必要とされる場合があります。角野さんには、今後も自主的にAI技術や知識を学び、より実践的なスキルを身につけることが求められます。
  • これまでの実績や成果について具体的な数字が示されていない:面接では、具体的な成果や実績を示すことが重要です。今後は、プロジェクトの成功例や自身の貢献について、具体的な数字や事例を用意しておくことが望ましいです。
  • キャリア目標に対する戦略が明確でない:信頼される営業やエバンジェリストになることを目指す場合、具体的なステップや戦略を明確にすることが重要です。これにより、今後の成長や進歩がより明確に評価されるでしょう。

 改善点も的を外していないようだ。完全に信じ切るのはおすすめしないが、これを参考にブラッシュアップすれば、よりよい応答ができる可能性はある。

 他にも、企業情報を事前に指定する、過去の就活生の口コミを参考に面接の傾向を入力しておくなどで、よりリアルな面接を再現できるかもしれない。

 ちなみに、ChatGPTに圧迫面接をするようリクエストすると、以下のような態度の面接官になってくれる。

ChatGPT どうしてあなたが他の候補者より優れていると思いますか? 他の候補者もおなじようなスキルや知識を持っているかもしれません。あなたが当社に選ばれるべき理由を主張してください。

ChatGPT 熱意は大切ですが、具体的なスキルや経験も重要です。これまでの経験から、どのようなスキルや強みを持っているのか、具体的に説明してください。

ChatGPT そうした経験は貴重ですが、その経験がどのように当社の業務に役立つと考えているのですか?



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