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「新しいBing×音声認識」で感じた“検索新時代” スマートスピーカーはもう古い小寺信良のIT大作戦(2/4 ページ)

» 2023年03月24日 16時00分 公開
[小寺信良ITmedia]

意外に使い勝手がよかった「Edge」

 Edgeが他のブラウザに対してのユニークな点は、右側に「サイドバー」という細長いエリアを設けてそこに便利ツールが搭載されているところだろう。Edgeは3月14日のアップデートでバージョン111になり、一番上にBingアイコンが増えた。

サイドバーにBingアイコンが

 このアイコンをクリックすると横にオーバーレイする形でバーが拡大し、そこでBingチャットが使えるようになった。従来はいったん検索窓で検索してからチャットへ移行する格好だったものが、いつでもBingチャットができるようになった。

 ただここでの回答は、現在開いているサイトの内容に影響を受けるようで、あり得ない回答が出てくる事がある。この例では、サイト検索で「ChatGPT4の使い方」を検索しているが、ここで筆者について問い合わせると、検索結果に関連していると勝手に解釈している。このあたりはまだうまくチューニングされていない印象だ。

左の検索結果に影響を受けて、誤った回答を出している

 2段目の「検索」は、現在開いているサイトの横に新しい検索窓が開き、そこで追加検索できる。ただこの機能はChromeにも搭載されており、検索窓の右に表示される「G」マークをクリックすると、同様の事ができる。

横で追加検索ができる

 3段目の「ショッピング」は、ネットで買い物する人にはありがたい機能かもしれない。例えばAmazonで買い物しようとカートに品物を入れ、注文画面へ進むと、「クーポンが見つかりました」とポップアップが出る。「クーポンを適用する」をクリックすると、見つかった利用可能なクーポンを複数枚、順に適用を試してくれる。

Amazonの「レジ」画面内でクーポンを自動適用してくれる

 また買い物中に「ショッピング」アイコンをクリックすると、具体的にどんなクーポンがあるのか一覧で確認する事ができる。また別の出展者から買った方が安い場合もアラートで教えてくれる。

「ショッピング」アイコンではもっと安い出店者を探してくれる

 筆者が試した限りでは、複数のクーポンが同時に適用されたことはないが、自動でポップアップしてくるので、クーポンがあるのに気が付かないままで買って、あとで悔しい思いをするということはなくなりそうだ。

 4つ目の「ツール」は、電卓や単位変換、翻訳、辞書が詰め合わせになっている。これまでは単位変換などは専用サイトにアクセスして計算していたりしていたが、ここにツールが集まっているのは使い勝手が良さそうだ。

「ツール」はちょこっと便利な機能の詰め合わせ

 拡張機能アイコンの右エリアにある「コレクション」も、地味に便利な機能だ。これは今表示されているタブをグループ化して、名前を付けて保存しておける。調べものでタブを大量に開いたんだけど、数日後に再開するのでこの状態を保存しておきたい、というときは、保存したタブを一発で別ウィンドウに表示できる。

開いているタブをまとめて管理できる「コレクション」

 ブラウザなんて今どきはそれほど大きな違いはないだろうと思っていたが、こうして使ってみると、なんだ普通によくできてるじゃん、と思う。

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