富士通は5月22日、理化学研究所(理研)と共同開発したスーパーコンピュータ「富岳」が世界のスーパーコンピュータの性能ランキングの2部門で、7期連続1位になったと発表した。1位になったのは、アプリケーション処理速度のランキング「HPCG」とグラフ解析性能のランキング「Graph500」のBFS(幅優先探索)部門。
富岳のHPCGの測定結果は16PFLOPSに。富士通は「この結果は富岳が産業利用などにおいて実際のアプリケーションを効率よく処理し、高い性能を発揮することを証明する」と説明している。2位は米国のスパコンである「Frontier」で、14.05PFLOPS。富岳はこれよりも約1.1倍の性能差をつけた。
Graph500では、富岳の15万2064ノードを使い、約4.4兆個の頂点と70.4兆個の枝で構成する超大規模グラフに対する幅優先探索問題を平均0.51秒で解く記録を達成。スコアは13万7096GTEPSで、2022年11月に測定したときより、性能が約33%向上したことを示した。
一方、LINPACK性能を評価する「TOP500」とAI処理性能を測る「HPL-AI」では、ともにFrontierが1位に。富岳はTOP500で2位、HPL-AIで3位となった。
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