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京セラが“超ニッチ商材”をメタバースでお披露目 その狙いとは?(2/3 ページ)

» 2023年07月07日 16時00分 公開
[山川晶之ITmedia]

“バーチャル船”に乗って海の中を探索!

 今回の展示物は、窒化ガリウム(GaN)を使うことで高効率・高出力を実現したレーザーデバイスと、その光を使った無線通信「Li-Fi」に関するものだ。電波が入らない海中でも無線通信できるのが特徴で、水の中でも30mの距離で400Mbps(空気中なら1Gbps)の通信を実証したという。例えば、海中で探索したり、作業したりする水中ドローンでの活用なども考えられる。

 展示会では、まずGaNの説明から入り、小型でも大出力のレーザーデバイスを実現したこと、そしてその光で通信するLi-Fiについて、実際のブースを周るように説明してくれた。超高輝度SMDを採用することで200万カンデラをほこる投光器や、Li-Fiデバイスも3Dで再現され、バーチャル上で“触る”こともできた

ブースの一部
GaNを使った「Laser Light SMD」を7個搭載することで、200万カンデラを実現した投光器

 一通りの説明が終わって建物を出ると、すぐ横に瞬間移動ボタンが現れる。タップすると今度は洞窟の入口に移動した。洞窟の中は一部海になっており、船が停泊していた。案内されるがままに乗船。さきほど出てきた200万カンデラの超高輝度(という設定)の投光器も手渡された。

ブースを出ると洞窟の入口にジャンプ。歩くと船が1隻停まっていた

 出港した船は洞窟を出ると、途中から潜り始める。薄暗いが、懐中電灯で照らせばよく見える。しばらく潜ると見えてきたのは魚の群れと水中ドローンだ。探索したり、魚が逃げないよう漁業用の網を動かしたりと働くドローンだが、よく見ると海面に伸びたアームから光の線で繋がっているのが見える。これがLi-Fi通信のようだ。水中ドローンにLi-Fiがどう使われるか、その場でバーチャル体験することで、より直感的に理解できる。

出発した船は洞窟を進む
すると船が海の中に潜りはじめた
Li-Fiで通信しながら作業する水中ドローンの様子が見える

 ドローンの様子を見ながら、船は古代遺跡のような建物の中に進む。すると、現代的なステージが登場し、巨大スクリーンと京セラのスタッフが登場。GaNによるレーザーデバイス、Li-Fi通信の可能性を説明して閉幕した。

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