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立ったまま寝る「仮眠ボックス」あらわる 勤務中に約20分でリフレッシュ

» 2023年08月01日 13時08分 公開
[ITmedia]

 建材卸や木製什器などの製造を手がける広葉樹合板(北海道旭川市)は8月1日、イトーキの特許を用いた、立ったまま寝る仮眠ボックス「giraffenap(ジラフナップ)」を発表した。仕事場に設置すれば、疲労や眠気を感じた時に20分ほどでリフレッシュできるという。

「giraffenap」。未来的な外観の「スペーシア」と森の中をイメージした「フォレスト」がある。フォレストはスライドドアを装備

 公衆電話ボックス程度の大きさの箱の中に、頭と腕をのせるテーブル、お尻とすね、足の裏を支えるパッドを設けた。4カ所で体を支え、どんなに脱力しても立った状態を維持できるという。

 各パッドは電動で上下の位置調整が可能。表面は衛生面を考慮して撥水、撥油加工を施した。内部には調光対応の照明器具やUSBポートがあり、スマートフォンの充電も行える。

 同社によると仮眠に最適な時間は15〜20分で、それよりも長いと熟睡してしまうという。しかし北海道大学と台湾・国立成功大学の共同検証により、giraffenapの立った状態の仮眠であれば「ノンレム睡眠のうち、軽い寝息を立てる程度の“睡眠段階2”をキープできることが分かった」。20分程度で脳のリフレッシュや認知能力の回復などが見込まれるという。

仮眠時の姿勢

 オフィス空間に省スペースで設置できるのも特徴の1つ。寸法は1200(幅)×1200(奥行き)×2532〜2577(高さ)mmと「仮眠用ベッドなどを設置する場合に比べて半分のスペースで済む」。

 発売は12月末もしくは2024年1月の予定。なお8月22日からはネスカフェとのコラボレーションにより「ネスカフェ 睡眠カフェ in 原宿」にgiraffenapの体験スペースを設ける。

 giraffenapのベースとなった技術は、イトーキの開放特許「人体収納用構造体及び睡眠用筐体」。北洋銀行が主催した「知財ビジネスマッチング」を通じてこれを知った広葉樹合板の山口裕也社長が「世界初のユニークな商品開発をしてみたい」とライセンス契約を締結。約1年で完成させた。

仮眠用ベッドなどを設置する場合に比べて半分のスペースで済む
giraffenapの使い方
中にはUSBポートがあり、スマートフォンの充電も行える
北海道大学と台湾・国立成功大学の共同検証

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