ITmedia NEWS > 製品動向 >

この夏はペルチェでヒエヒエ 広がる「パーソナル冷房」の世界小寺信良のIT大作戦(2/3 ページ)

» 2023年08月15日 15時00分 公開
[小寺信良ITmedia]

足を冷やすという作戦

 筆者の仕事部屋には、エアコンがない。ただドアを外してとなりのリビングとぶち抜き状態なので、22年の夏に冷風扇を導入し、リビングのエアコンからの冷気を部屋内に引き込んでいる状態だ。

 日中はやはりリビングよりも2〜3度室温が上がるので、室内でもREON POCKET 4のお世話になっている。さらに今年はもう1つ秘密兵器を導入して、さらに快適になった。

 サンコーレアモノショップが7月21日より発売している、冷えるフットレスト「ヒエティ」である。これもペルチェを使って冷却するアイテムで、足の裏を冷やしてくれるフットレストだ。価格は8480円。

冷えるフットレスト「ヒエティ」を導入

 熱伝導性の高いアルミのフットレスト部に、冷却ユニットを差し込む構造になっている。冷却ユニットは、底部にファンが付いており、ここから吸気して前方へ排気する。使用中はファンが回るサーッという音がする。静かな部屋だと気になるかもしれないが、音楽でもかけていればまったく分からなくなる。ファンで足に空気を送るわけではないので、足の臭いが拡散しないのは、オフィスなどでも使いやすいだろう。

冷却ユニットは、底面吸気、上面排気

 2つの冷却ユニットは、二股の専用USBケーブルで電源を供給する。ユニット側はType-Cだが、電源側がType-Aとなっており、USB 5V 2.0A以上が推奨されている。消費電力は、10W。

二股に分かれている電源ケーブル

 ただこれはそもそも規格として無理筋な話である。Type-A端子はVer3.1でも標準0.9Aまでしか対応しておらず、電源用USBハブでもせいぜい1.5A(実効値1.6A程度)である。電源側コネクターがType-Cならまだ分かるのだが、なぜこんな仕様にしたのだろうか。

 ただまあこれでも十分冷える。一方CheeroのモバイルバッテリーはAuto-ICという独自規格があり、機器に応じた電流・電圧が出せる。筆者がテストしたところ、8V/2A、消費電力16W程度で動作した。

Cheeroのモバイルバッテリーなら8V・2Aぐらい出る

 ケーブルの中間には電源と高・中・低の切り替えスイッチがある。電力系を挟み込んで3モードを切り替えてみたが、消費電力は変わらない。また体感でも変わった感じはない。まあどのみち全力で冷やしたいので、高しか使ってないのだが。

 実際に使用して1週間ぐらい経過するが、最初は気休め程度だろうと思っていたのものの、確かに効果はある。熱中症対策でも手のひらと足の裏を冷やすという方法が紹介されているように、足を冷やすことで体温の上昇が押さえられる。昔の人が暑い夏にバケツに足を突っ込んで涼んでいたのは、化学的根拠がある行為だったわけである。

 REON POCKETが冷感を与えるだけで、実際に体温を下げるわけではないのとは対照的だ。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.