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紙の本と電子版、どちらを買ったら作者はうれしいのか? マンガ家の意見は……サダタローのゆるっとマンガ劇場(1/5 ページ)

» 2023年08月19日 12時27分 公開
[サダタローITmedia]

 ボクの大好きなマンガの1つである「ジョジョの奇妙な冒険」の第9部「The JOJOLands」の第1巻が8月18日に発売されました。購入することは確定なのですが、ここで問題になるのが、紙の単行本を買うか、電子書籍版を購入するかです。

「The JOJOLands」第1巻 © 荒木飛呂彦/集英社

 基本的には紙派のボクでしたが、最近「U-NEXT」のポイントを利用して電子書籍を購入し始めてからはその便利さの虜になっています。スマホ1つあればどこでも見られる気軽さが何ともいえません。

 またU-NEXTに限らず、いろいろなまんがアプリやまんが配信サイトで値引きやポイント還元が行われているのも購入のハードルを下げてくれます。動画広告を視聴することで1話ずつ無料で見られるアプリのように購入すらせずにマンガを楽しめる方法も若年層に浸透しているようですし、お手軽にマンガを楽しめる手段として、電子書籍はかなり優秀という印象です。

 一方で紙の単行本の良さは、なんといっても手元に残して置けるコレクション性だと思います。自分にとって印象的な作品は今でも本で買って本棚に並べたくなっちゃいます。他にも見開きや大ゴマを利用した構図の多い作品は単行本のほうがその迫力をしっかり受け止めることができたりしますし、電子書籍にはない魅力があります。

 それぞれにメリットもデメリットもある紙の単行本と電子書籍ですが、では作者(マンガ家)にとってはどちらで買ってもらったほうがありがたいのでしょうか。

 紙の単行本は刷った冊数分の印税が収入となるので、重版がかかるくらい本が売れてくれるなら、単行本のほうが収入は増えると思います。一方で電子書籍は旧作の販売機会が増え、売れた分の収入が都度、入ってくるのがありがたいですね。

 以前、「単行本が売れないと連載が続けられない」という話を聞いたので、紙版が売れた方が作者としてはうれしいのかな、と思いましたが、その辺の事情も電子書籍の普及で変わっているかもしれません。ボクはそういった経験(売れた経験)がほとんどないのでよく分かりません。

 今後はボクも電子書籍で漫画を読むことが増えていくと思います。でもスマホだと老眼が始まったせいで小さい文字がかなり読みづらくて……大画面のデバイスを購入する必要があるかもしれません。

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