ソニーは8月29日、フルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼カメラ「α7C II」「α7CR」を発表した。ボディ内手ブレ補正を搭載したフルサイズミラーレス機として当時、世界最小・最軽量を実現した「α7C」の後継モデルで、新たに高画素の「R」を加えた2モデル体制となった。
同社のフルサイズミラーレスカメラ「α7 IV」「α7R V」を、幅約124.0mm×高さ約71.1mm×奥行約63.4mmの小型ボディに凝縮。センサーの有効画素数はα7C IIが約3300万画素、α7CRが約6100万画素。最大7.0段のボディ内手ブレ補正ユニットも内蔵しつつ、重さは前者が約514g、後者は約515gに抑えた。なお、同ジャンルの世界最軽量はソニーの「ZV-E1」(約483g)となる。
映像エンジンは最新の「BIONZ XR」を採用し、α7Cから処理性能を大幅に引き上げた他、α7R Vと同じAIプロセッシングユニットを搭載。リアルタイム認識AFが利用でき、顔が隠れていても姿勢推定技術で人物を追尾できる他、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機の認識も可能となった。
動画性能は、両モデルとも4:2:2 10bitでの4K60p撮影が可能(α7C IIはスーパー35mmのみ)。オーバーサンプリング収録に対応し、α7C IIは7K相当、α7CRは6K相当から4Kを生成する。S-Log3やS-Cinetoneをサポートし、Log撮影時にユーザーの好みのLUTをカメラモニターでプレビューすることもできる。動画と静止画の印象を簡単に切り替えられるクリエイティブルック、動画撮影時のブレを抑える「アクティブモード」にも対応する。
PC/スマートフォンとUSB接続することで、瞳AFなどの高精度AFが使える4K(2160p/30fps)Webカメラとしても利用可能。USB 2.0接続時は720pのHD画質でのストリーミングとなる。スマートフォン用アプリ「Creator's App」での転送にも対応し、転送をスタートしたあとは別のアプリを使ったり、スリープ状態にしても転送を継続する。事前に設定すれば、カメラの電源をオフにしていてもSDカード内のデータ転送が可能だ。
ボディはマグネシウム合金で、防塵防滴に配慮した設計。液晶はバリアングルタイプで、タッチ操作に対応。EVFは236万ドットのOLEDパネルで倍率は0.7倍。SDカードスロットはUHS-I/IIに対応したシングルスロット。microHDMIポート、ヘッドフォン端子、マイク端子を内蔵する。また、USB Type-CポートはUSB-PDによる急速充電にも対応する。
市場推定価格は、α7C IIが30万円前後、「FE 28-60mm F4-5.6」が付属するレンズキットが33万円前後、α7CRが45万円前後となる。また、オプション(α7CRには同梱)のグリップエクステンション「GP-X2」は希望小売価格2万2000円。発売は10月13日を予定している。
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