元々SRE(Site Reliability Engineeringの略。Webサイトやサービスの信頼性向上に向けた取り組みのこと)から入っていることもあり、運用・監視・テストといったシステムの品質に関する本が多いです。リーダー的ポジションをやるようになってからは、組織論やリーダー論といった本の割合が増えています。
「ロジカル・プレゼンテーション――自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの『提案の技術』」(高田貴久著)と「チームトポロジー 価値あるソフトウェアをすばやく届ける適応型組織設計」(マシュー・スケルトン、マニュエル・パイス著)の2冊は特に印象に残っています。
前者は大学時代に読んだ本なのですが、思考の仕方や伝え方、資料の作り方といった仕事の基礎に根付いています。ロジカルな考え方だけでなく伝え方についてもクローズアップした実践的な内容の本なので、特に若手社員におすすめです。
後者は組織設計する上で参考にすることが多い、バイブル的存在です。ソフトウェア開発のチームの種類とチーム同士のコミュニケーション方法を体系化して紹介している本です。組織設計自体にも当然役立ちますし、参加者同士が知っていた場合には共通言語として使えて、とてもありがたいです。
ただ、「チームトポロジー」はソフトウェア開発に焦点を当てて分類したものなので、実際の会社・組織には、この本に記載のないチームタイプやコミュニケーションタイプも存在します。なので、この本の内容を基本としつつ、こだわりすぎないように組織設計に採り入れています。
横浜国立大学経営学部卒。TIS、Cygamesを経て、19年5月に入社。LegalForceの開発、エンジニアリング責任者、全社開発組織マネジメント業務に従事したのち、23年4月より現職。
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