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三省堂「オタク用語辞典 大限界」が物議、具体的すぎる用例に「ありえない」

» 2023年10月24日 18時43分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 三省堂が11月21日に発売する「オタク用語辞典 大限界」が、X(旧Twitter)を中心に物議を醸している。情報を公開した10月23日には、紹介サイトにアクセスが集中。一時的に閲覧できない状態になった。

「オタク用語辞典 大限界」は1540円で11月21日発売。22日には電子書籍版の配信も開始する

 「大限界」は国語辞典の「大言海」と「限界オタク」に由来する。三省堂は「オタク自身が分析した臨場感のある語釈を読んで情熱を感じたい」「最近の若者が使用している言葉を知りたい」「ひと昔前のオタク用語とどう違うのか変化を知りたい」といった用途に有用という。

 Xでも「オタクの世界をより深く楽しめそう」「大限界って名前が辞書オタク向けで良い」など好意的な意見が多い一方、用例で実在のキャラクターなどを使用した点が良くも悪くも注目を集めた。

 例えば「きゃわわ」の用例は「ワノ国編のサン五郎がきゃわわなんだよね」。漫画「ONE PIECE」のキャラクター・サンジがワノ国で名乗っていた偽名という、好きな人には分かる内容になっている。

 しかし「公式カプ」「顔カプ」といった項目でも特定のキャラクター同士のカップリングを挙げたことで、それぞれのファンが反発。「特定のカップリング書いてあるのありえない」「推しが出てきたら泣いてしまう」「ヤバい 戦争が起こる」など、批判や懸念の声が相次いだ。

公開されたサンプル画像

 さらに特定キャラクターの名セリフを取り上げながら、その作品に触れていないといった点を指摘する声も。それぞれの界隈にある暗黙の了解や言外のルールのようなものを「軽視している」といった意見が複数みられた。

 オタク用語辞典 大限界は、名古屋短期大学現代教養学科の学生12人が自分達の周りで使われているオタク用語を約1600項目も集めたもの。元々はゼミで制作した同人誌だったという。

出版にあたり12人の学生(名古屋短期大学現代教養学科・小出ゼミ生)が協力
界隈ごとに全14章で構成

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