まず、社内のコアネットワークを1Gbpsから10Gbpsに引き上げた。また、プロジェクトごとにストレージを買い足していたことで散在していたデータを集約するため、Dell EMCのスケールアウト型ストレージ「Isilon H400」を導入しつつ、災害に強い地域を選んでバックアップサーバを配置した。これにより、カラーの社内データだけでなく、1PBにおよぶ「新劇場版」シリーズの全データに高速アクセスできるようになった。
データ増大に伴うコスト拡大を抑えるべく、参照する機会が少ないデータは「アーカイブストレージ」に分けて保存。アクセスする機会はほぼないものの保存が必要なデータは、LTO(磁気テープ)に保管するという3段階の仕組みを整備した。
スタッフのアカウント管理にはMicrosoftの「Azure AD」(現Microsoft Entra ID)を導入。Google Workspaceと連携させ、システム管理者のコストを削減したという。
カラー社内にはサーバルームもあったが、サーバ増設に伴って排熱が追いつかなくなり、移設が必要になっていた。データセンターやクラウドを利用する手もあったが予算に収まらなかったため、“自前のデータセンター”を作ることに。オフィスと別の場所を借り、高速の光ネットワークを敷いてサーバを設置できるよう床上げを行い、空調も工事してサーバを据え付けたという。
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